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放置は絶対にダメ!猫に『本気で噛まれた時』に取るべき4つの対応 危険と言われる理由も

ねこちゃんホンポ

猫に噛まれたときに対応すべきこと4つ

猫は肉食動物特有のするどい歯を持っているので、本気で噛まれたら人間の皮膚などひとたまりもありません。

万が一、猫に噛まれてしまったら、適切な対処が重要です。噛まれた直後はとても痛いかもしれませんが、落ち着いて次の手順に従いましょう。

1.猫を隔離する(双方の安全確保)

猫に噛まれた直後は、ショックで一瞬パニックになりがちですが、猫と自身の安全を確保するために、落ち着いて猫を隔離しましょう。

特に猫が興奮状態にあると、再び攻撃してきたり、逸走を試みたりする可能性があり、状況によっては被害が拡大する恐れがあるためです。

特に猫が脅威を感じて噛んでしまったような場合は、安全な場所に置くことで、猫が落ちつく時間を設けると同時に、安全にケガの手当てができる時間が確保できます。

隔離する別部屋がなければ、ケージやキャリーバッグに入れるだけでも問題ありません。あるいはバスタオルなどを、頭からかけてあげるだけでも落ち着かせる効果があります。

2.傷口を流水で洗浄する

猫に噛まれた傷口は、水道水などの流水で数分間よく洗浄しましょう。

傷口を洗い流すことで、これらの細菌を除去し、感染リスクを低減させます。このとき、表面を洗い流すだけでなく、患部の周辺を絞り出すように洗いましょう。深部に入り込んだ細菌も流れ出やすくなり、感染防止効果が高まります。

猫の口には多くの細菌がいます。猫自体には害のない常在菌なのですが、人間に感染すると強い痛みや腫れを引き起こすことがあります。

水道水を流しっぱなしで洗うのがベストですが、水道がないところでは、ペットボトルのミネラルウォーターでかまいません。すぐに消毒をして受診をすることをおすすめします。清潔な環境での消毒が難しい場合はすぐに受診できるよう、飼い主さん用の人間の近くの病院を受診できるよう連絡をしてください。

3.圧迫止血する

噛まれた場所によっては、かなり出血する可能性があります。傷が深く血が止まらないときには圧迫止血が必要です。

圧迫止血は、血液の流れを一時的に抑えることで傷口の周囲に血栓を作り、出血を抑えるための初期対応です。

洗った傷口に清潔なガーゼなどをぎゅっと押し当て、傷口を心臓より高い位置に保ちながら、10分程度しっかりとするとよいとされています。

出血した際に、傷口をティッシュなどで抑える人もいますが、ティッシュは血液が凝固する際に傷口に貼りついてしまうので止血には向いていません。ガーゼがないときは、清潔なハンカチやタオルなどで代用しましょう。

4.医療機関を受診する

猫に本気で噛まれたら、感染症の恐れもあるため、すみやかに医療機関を受診しましょう。

猫の口には多くの細菌があり、感染症を引き起こすリスクがあります。特に猫の歯は先に行くほど尖っているため、傷口は小さく見えても奥の組織まで傷ついていることがあるためです。

また、十分な流水で洗浄しても、細菌が増殖しやすい深い部分まで洗い流せていないこともあります。

そのため、病院へ行って診察してもらい、必要であれば抗生物質などの薬を処方してもらいましょう。

動物の咬傷を診察できるのは、皮膚科や形成外科です。近くの病院に問い合わせましょう。

猫に噛まれると危険な理由

前述したように、猫に噛まれると、ケガだけではなく感染症のリスクも高くなります。

猫から人に感染する人畜共通感染症は、約数十種類といわれていますが、その中でも噛まれたことによって感染する可能性のあるものは次の通りです。

✔破傷風
✔パスツレラ症
✔カプノサイトファーガ感染症
✔バルトネラ感染症(通称:猫ひっかき病)

※猫ひっかき病は、噛まれても感染することがあります。

これらの感染症には潜伏期間があるため、噛まれたときに感染していても、発症するまで数日かかることがあるとされています。

特に破傷風やカプノサイトファーガ感染症は死亡例も出ているため適切な治療が必要です。

日本で育った人は、子供の頃に受ける混合ワクチンに破傷風ワクチンが含まれています。

まとめ

猫は日頃からのストレスや極度に恐怖を感じたとき、または遊びが過激になったときなどに本気で噛むことがあります。特に動物病院などでは、恐怖心から興奮して噛んでしまうこともあるかもしれません。

肉食の猫に本気で噛まれてしまうと、傷口は小さくても奥深くまで傷つき、場所によっては、思いもよらないほど大出血することもあるでしょう。

痛みの程度は人によって異なりますが、傷口が小さいからと表面だけを消毒して、絆創膏などでふさぐと深部で感染症を起こすことがあります。

自分で判断せずに、きちんと医療機関を受診するよう心がけましょう。


(獣医師監修:葛野莉奈)

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