日本新薬小田原工場 構内服、統一デザインに DE&I推進、約20年ぶり一新
日本新薬株式会社小田原総合製剤工場(小田原市桑原)がダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進を目的に、4月1日から構内服を男女を問わず統一したデザインに一新した。
DE&Iとは多様性、公平性、包括性を示し、性別や障害の有無、価値観などに捉われず互いを尊重し、個性を発揮しながら活躍できる環境の実現を目指す考え方。経営戦略の一つとして、人材活用の方針にDE&Iを取り入れる企業が増えている。
同工場ではこれまで、デザインや色、機能が異なる男女別の構内服を使用。3年ほど前からどちらも自由に選べるようにしたが、DE&Iの推進を目的に今回、20年以上使用していた服をリニューアルし、統一デザイン服の導入を決めた。
新しい構内服は、「女性用は薄い色なので突然の生理時に困る」というこれまでの不安の声にも配慮し、濃紺にした。女性従業員の一人は「女性用はポケットが少なくて不便だったが、大幅に増えたので使いやすくなった」と話す。山口徹工場長は「ジェンダーレスを改めて意識する機会になった。また新デザインはコーポレートカラーの濃紺に近づけており、従業員の一体感を醸成できれば」と期待する。
小田原支援学校へ寄付
さらに障害者や学生の成長への支援を目指し、これまで使用していた旧構内服のうち約100着を、職業体験の受け入れ等でつながりのある小田原支援学校へ寄付することが決まった。同校は農作業や清掃作業の実習を行っており、活動中はジャージや体操服を使用している。
同校は作業服として活用予定で、担当者は「作業服を着用して実習を行うことで、職場で働くイメージにつながり、気持ちのメリハリもつきやすくなるのでありがたい」と述べた。