次世代育成が目的の仕事体験プログラム 毎年20人以上の新卒採用を継続する地方ゼネコンの挑戦
橋本組(静岡県焼津市)は9月24日、全4回の夏季仕事体験プログラムを開催し、22人の大学生・専門学生が参加したと明かした。住宅プランの作成や、モデルハウスおよび施工現場の見学などを実施し、学生たちに建設業の魅力を伝えた。
深刻な人材不足が続く建設業界で、毎年20人以上の新卒採用を継続
夏季の仕事体験は、「会社を知る」「住宅プランニング」「施工管理」「設計仕事体験」など多岐にわたるテーマに沿って開催。9月16日に開催された「設計&住宅事業体験」は、以下のような内容となった。
・設計体験:CADを使った図面作成、企画から工事管理までの一連の流れを学習
・住宅事業体験:「暮らしを豊かにするデザイン」をテーマに、光や自然素材の生かし方を学習
・学生によるプラン発表:家族の暮らしを意識した住宅プランを作成し、社員が講評
・先輩社員交流会:入社理由や資格取得体験談などを共有
深刻な人材不足が続く建設業界だが、同社は地方ゼネコンでありながら、毎年20人以上の新卒採用を継続している。14か月の新入社員研修による独自の人材育成や、積極的なDXによる施工・設計の効率化も同時に進める。こうした「人を育て、業界の未来を開く」姿勢の一環として、次世代育成を目的とした仕事体験プログラムを実施している。
仕事体験プログラムに参加した学生たちの声「この会社で働きたいと思えた」
仕事体験プログラムに参加した学生からは、「半日でも濃い内容で、この会社で働きたいと思えた」(大学工学部・Sさん)、「知識のない自分の意見も受け止めてもらえ、資格取得に挑戦したいと思った」(専門学校建築科・Mさん)、「文系出身でも活躍できると知り、自分の適性を探せると感じた」(大学外国語学部・Mさん)など、仕事に対する意欲や、会社に対する好感が感じられる声が寄せられた。
福利厚生でスキルアップ支援 「成長できる職場」を目指す
人材育成に注力する同社は、社員のスキルアップにつながる資格取得のための支援制度を設けている。仕事に必要な国家資格取得者には、合格時に上限10万円(1級建築士には上限100万円)まで合格奨励金を支給し、毎月の給与で取得資格ごとの技術料を支給する。
また、全社員にiPhoneとパソコンを貸与し、社内SNSによるコミュニケーションを行うことで業務の効率化・円滑化をはかる。社内SNSに、全社員が日報をアップするほか、会社からの通知や告知なども配信し、情報共有を行っている。
発表の詳細は同社の公式リリースで確認できる。