【藤沢市】藤沢商工会議所「タイミー」と連携で働き手確保へ 人手不足に「スキマバイト」
地元事業者で構成される藤沢商工会議所(増田隆之会頭)は10日、会員の人手不足を解消するため、スキマバイトサービスを手掛ける(株)タイミー(東京都)と連携協定を結んだ。同社が県内の商工会議所と協定を締結するのは横須賀、三浦、鎌倉、秦野、小田原箱根に次いで6例目。会員の人材確保を支援することで、地域経済の活性化へつなげていきたい考えだ。
約3200社が加入する同商議所。会員企業を対象に2024年に実施した調査では、経営課題として「人材確保・育成」を挙げる企業の割合が、6年前から15・4ポイント上昇し、55・6%だった。若手人材の確保、定着に苦慮している状況が浮き彫りとなり、その打開策として今回の協定締結に至った。
同社が提供するサービスは、インターネット上のサイトを通じ、事業者が任せたい仕事や「働いてほしい時間」を掲載することで、アルバイトを探している人の「働きたい時間」とマッチングする仕組み。時間や場所に制約されない自由な働き方を提供できるのが利点だ。また、優秀な人材は継続的な雇用にもつなげられる。
同サービスは全国的に普及しており、25年7月時点でのサービス導入事業者が20万社、利用者は若い世代を中心に、1190万人に上るという。
実際にサービスを活用したことのある市内在勤の女性は「以前は都内での募集が多かったが、地元での募集が増えれば移動時間や交通費もかからず、より効率的に働くことができていい」と期待を寄せる。
連携締結を機に、同商議所は会員向けにタイミー活用のセミナーを企画。職員が会員から問い合わせを受けた際に、回答ができるよう研修も行っていくという。
締結式に出席した増田会頭は「観光や農業も盛んな藤沢市ではいろいろな業種で活用ができるサービスだと思う。人手不足を解消し市内企業の成長の一翼を担ってくれると期待している」と語った。