ORSO、DRONE STAR TRAINING用ドローン国家資格取得向け実地試験トレーニングマット特別試操会を実施。発売は11月を予定
自宅でも手軽に実地試験さながらの練習ができるミニドローン「DRONE STAR TRAINING」に、新たに「実地試験トレーニングマット」が加わわった。特別試操会では意見交換が行われ、発売は11月を予定している
ドローン国家資格実地試験を"お家で練習"できることをコンセプトに展開しているミニドローン「DRONE STAR TRAINING」の練習の質をさらに向上させるアイテム「実地試験トレーニングマット」の特別試操会が、株式会社ORSOの本社ビル地下ラウンジにて開催された。
会場には招待された登録講習機関の経営者や講師などが集合し、その使用感や利用方法などを互いに意見交換するアツい場となった。
DRONE STAR TRAININGは、もともと手軽に国家資格実地試験向けの練習ができるミニドローンとして、ビジョンセンサーのON/OFF機能や高解像度な操縦装置を組み合わせたパッケージで2024年7月に販売。登録講習機関などのドローンスクールを中心に多くの企業でも活用されている。
DRONE STAR TRAINING本体。ドローンスクールなど多くの企業で導入が進んでいる練習用ミニドローン
今回特別試操会を実施した「実地試験トレーニングマット」は、もともと2024年6月に開催された Japan Drone 2024 でDRONE STAR TRAINING を展示した際にブースで操縦体験するために設置した約1/3サイズの国家資格実地試験コースだ。操縦体験者からマットの販売はないのか?との問い合わせが多くあったため、急遽販売に向けて開発を進めている。
マットは、外側の減点区画境界線までを1/3サイズで再現した[A]タイプ(幅4.8m×奥行き2.5m)と、運用性を重視しコンパクトにデフォルメした[B]タイプ(幅3m×奥行き1.5m)の2種類が用意され、それぞれの使用感を確かめた。
DRONE STAR TRAINING のビジョンセンサーの精度を上げるモザイク状のテクスチャや、8の字飛行のパイロン位置へのナンバリング(番号があったほうが受講生と講師間などのコミュニケーションが取りやすい)など、随所に工夫が詰まったデザイン
[A]タイプは実地試験コースを忠実に再現。二等の「スクエア飛行」「8の字飛行」「異常事態の発生時の飛行」の各コースがひとつのマットの中にレイアウトされている。[B]タイプはスペースが少ないエリアでの運用も考慮し、[A]タイプと同じ8の字飛行半径を残しつつデフォルメしている。
二等無人航空機操縦士資格実地試験のコースは上記の3つ。トレーニングマットはこれらを集約したデザインとなっている
また、ドローンスクールでの収納や持ち運びを考慮し、各マットは分割して小さく丸めることも可能となっていた。しかしながら、コースとして敷いたときにはクセや機体のダウンウォッシュでめくれることがなく、絶妙な重量と素材感で作られていた。
トレーニングマットは分割して収納することが可能になっている。さらに[B]タイプは両端のマットを重ねるとひとつの円を描いたデザインとなり、8の字飛行の一定の回転半径でゆっくりと飛行させる練習にコンパクトに対応することができる
登録講習機関での実機を使った実習は、スペースや講師数の問題から同時に飛行できる人数は限られている(だいたい1〜2名)。そのため、実機練習を待つ受講生が発生してしまうことは日常的で、その空き時間を自主練習に充てられるツールに対するニーズは高い。また、その自主練習も練習方法が適切でなければ無駄ともなりかねないため、練習方法をナビゲートできるフォーマット要素を持ったツールは必須だ。
そういった点で、国家資格取得に必要な基礎操縦技術の要素を練習できるトレーニングマットの開発はとてもニーズに適ったものであると同時に、現場のリアルな意見を取り入れる必要があるため、実習環境のことなるさまざまなドローンスクール関係者を中心に試操会が実施された。
ひととおり操縦体験したあとは、DRONE STAR事業部長 高宮悠太郎氏をモデレーターとして意見交換会も実施された。練習時に難易度が最適な8の字飛行のサイズの指摘や、トレーニングマットをリバーシブルにて裏側には国家資格以外のドロンパイロットの技量維持に貢献する練習メニュー(レイアウト)の提供、適正な販売価格についてなど、ドローンスクールの講師として現場で活躍する方々ならではのリアルな意見が飛び交っていた。
体験者からはいろいろな視点での意見が出され、高宮悠太郎氏が見える化しながら議論を深めていった
「実地試験トレーニングマット」は今回のフィードバックをもとにさらなる開発を進め、11月の発売を目標にしている(価格未定)とのこと。受講生の自主練習方法や技量向上について各登録講習機関も試行錯誤を進めている中、そのひとつの選択肢として登場が待たれる。