「ラインブレーカー」は釣行トラブル回避に必須! 切るだけでなく結ぶ時にも大活躍?
釣行で避けられないトラブルの一つが「根掛かり」や「ラインブレイク」だ。特にロックフィッシュやヒラメ、青物狙いの岩礁帯では頻発する。強靭なPEラインや太めのリーダーは素手での処理が難しく、無理に引けばケガや破損の恐れもある。そこで役立つのが「ラインブレーカー」。安全かつ快適に対処できる便利アイテムだ。
なぜラインブレーカーが必要?
PEラインやフロロカーボンリーダーは強度が高く、釣り人にとって心強い味方だが、いざ根掛かりした際にはその強度が裏目に出ることがある。
素手で切ろうとすれば簡単には切れず、無理に引っ張ると手のひらに深い傷を負ったり、竿やリールを破損してしまう恐れがある。安全にラインを処理するためには、専用の道具を使うことが最も有効な方法といえる。
ラインブレーカーの基本機能と特徴
ラインブレーカーはコンパクトかつ軽量で、タックルボックスに忍ばせておける利便性が魅力だ。ラインをしっかりと巻き付けることで強い力を効率的に伝え、無理なく根掛かりを外す、あるいは安全にラインを切ることができる。
形状も棒状タイプやリング状タイプなど多様で、好みに合わせて選択可能だ。筆者は巻き幅が少なく、回転しながらテンションを変えられる棒タイプのものを使用している。
ラインブレーカーの使い方
実際の使用は難しくない。まず、魚のアタリではなく外れない重さや違和感を感じたら、リールをフリーにしてラインを送り出す。この時ラインが十分に出ていてもリールのクラッチを元に戻さないことが重要だ。
船は思いの外、早い速度で常に流れているため、根掛かりの対応をしている際にもラインのゆとり分はすぐに流されてしまい、元のテンションがかかった状態になってしまう。ラインにゆとりがないとそのまま根掛かりが取れない状態で船が流され、最悪竿を破損する可能性がある。
次に、ラインが交差しないよう注意しながらラインブレーカーの鉄芯部分に数回巻き付ける。そのまま引っ張り、テンションが抜けるまで耐えれば、根掛かりが外れるか、もしくは安全にラインを切断できる。慌てず手順を踏むことでトラブルを最小限に抑えられるだろう。
ラインブレーカーを使用する際に指にケガをする可能性があるのでグローブも合わせて装着しておくと尚安全である。
ラインブレイク防止にも活用できる
ラインブレーカーは根掛かり処理だけでなく、仕掛け作りの段階でも活用できる。例えばリーダーを結束した際に巻き付けて引っ張れば、結び目の強度確認が可能だ。
また、PEラインを長めにとって強く引っ張れば、劣化しているかどうかの確認にも役立つ。単なるトラブル回避ツールにとどまらず、釣行全体を通して信頼性を高めるアイテムといえる。
まとめ
根掛かりはどんな釣りでも起こり得るトラブルだ。特に釣りを始めたばかりの初心者にとっては、まだその必要性を実感しにくいかもしれない。
しかし、実際に現場でトラブルに直面したとき、一本のラインブレーカーが大きな安心感を与えてくれる。
釣りに直接関係なさそうに見えて、実は安全性と快適性を支える縁の下の力持ち。お守り代わりにタックルボックスへ忍ばせておきたい必須アイテムである。
<津久茂真奈美/TSURINEWSライター>