市場の食材がぎゅっと詰まった台湾料理の「ルーローファン」を実食!尼崎・杭瀬の『好吃食堂』 尼崎市
尼崎市の杭瀬中市場で本格的な台湾料理が楽しめる『好吃食堂』を見つけたので取材に行ってきました。
八百屋や魚屋、豆腐店など多数ある同市場には地元の方はもちろん飲食店の方が仕入れを行っている所でぶらぶら歩くのも楽しい場所。同店はその中でもひときわおしゃれでスタイリッシュで前から気になっていたお店です。
店内は、カウンター席と奥にテーブル席が1つあり、市場の中にあるお店とは思えないような居心地の良い空間。店主は今年に入ってから三代目としてお店を経営されていますが、以前は店主の奥さんが二代目をされていました。しかし、本業である看護師の仕事が忙しくなり三代目自身も元々台湾料理が好きだったので今は子育てと両立しながら同店を営んでおられます。
同店の人気メニューは台湾を代表する料理「ルーローファン」ということで、さっそく注文しました。
ランチには「ルーローファン」以外にも「涼麺」もあるのですが、同店のメニューはほぼ全て杭瀬中市場で仕入れた食材だけで作り上げているというから驚きです。
まず最初にいただいたのは、「豆腐のスープ」でこちらの豆腐は市場にある老舗豆腐店『宮島庵』のもので、箸で持っても崩れず大豆の旨味をしっかり感じられるものでした。
こちらの付け合わせの「白菜の糠漬け」は、同市場にある創業50年以上の八百屋『伊藤青果』の自家製で、なんと90歳になるおじいちゃんが毎日手間暇かけて漬けられているものなんだとか。さっぱりとした味で、これだけでもご飯が進みそうです。
そして、メインの「ルーローファン」ですが、一口サイズに切られた豚バラと「宮島庵」のあげも一緒に入っています。作り方は豚バラをフライパンで焼き余分な脂を落とし、水・シナモン・八角・にんにく・しょうがなどと一緒に茹で、その後醤油やキビ砂糖とゆで汁も加え4~5時間煮込んで一晩置きまた余分な脂を取り除くというかなり手間がかかるもの。
一口食べてみると筆者が想像していた濃厚でガツンとくるものではなく、とてつもなくあっさりで毎日食べたくなるような味で衝撃を受けました。お肉はホロホロでしっかり肉の旨味はあるのですがとにかく脂っぽさがありません。八角などのスパイスもアクセントになり、まるで台湾にいるかのような感覚に陥ります。
ご飯にたっぷりかかったつゆも本当にあっさりでお茶漬けを食べているような感覚で胃にも優しそうです。なんでもかなり現地よりのレシピで作っているそうで、向こうの方は朝食として毎日食べているものなんだとか。
店頭にも市場で仕入れた食材を使ったお惣菜も販売しており、お昼のおかずやお酒のアテなどにもぴったりです。兵庫のたつの市出身のご主人は最初尼崎のぐいぐい来る感じやお節介な雰囲気に戸惑っていたそうですが、今では居心地がよく大好きになりお話を伺っていてもこの街・この市場を大切に思っている気持ちがひしひしと伝わってきました。
市場の食材を使っているのも市場の良さを知ってほしいとの想いがあり、「市場の魅力は話し出したらきりがない」とおっしゃるほどです。夜は居酒屋メニューも登場するのですが、なんと市場の魚屋の造りや焼鳥屋の焼き鳥を持ち込んでもOKということでさらに市場全体を楽しめる雰囲気になりそうなので、みなさんもぜひディープな尼崎を味わってみてはいかがでしょうか。
場所
好吃食堂
(尼崎市杭瀬本町1-19-5)
営業時間
火曜日、水曜日、金曜日、土曜日(稀に日曜日、祝日)
お惣菜の販売 10:00~
店内飲食 【火・水】11:00~17:00
【金・土】11:00~20:00
定休日
月曜日、木曜日