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NEMOPHILA、野音初ワンマンで全49曲を完奏 2025.5.6 @日比谷野外大音楽堂

YOUNG

NEMOPHILA 日比谷野外大音楽堂

ポジティヴ・サウンドで魅せた“陽の部”

5月6日(火・祝)、“やめられないとまらない、NEMOPHILA地獄の全曲ライヴ” が、日比谷野外大音楽堂にて開催された。

昨年はバンド躍進の証として武道館公演を成功させたNEMOPHILA。GW最終日となるこの日はあいにくの雨天だったが、自身初となる野外ワンマン・ライヴは決行され、“陽の部”と“陰の部”の2部構成で行なわれた。

ライヴの直前の楽屋でmayu(vo)は「野音・時間の流れ・映る景色・彩る照明、そこを含めて最初から最後までストーリー性のある選曲になっていてちゃんと起承転結もある。クレイジーな全曲ライヴという発想もNEMOPHILAらしいしある意味体育会系の発想ですよね(笑)。互いに助け合うとこは助け、追い込むとこは追い込んで、NEMOPHILAの120%を出し切ってその先に勲章でももらえたら嬉しいですね」と語ってくれた。

センターにバックドロップ、左右に提灯が飾られたステージ。“陽の部”1曲目は、NEMOPHILAの象徴とも言える「REVIVE」! スクリームが炸裂しドライヴ感溢れる中、全曲ライヴの火蓋が切られた。怒涛のリフで刻む「RISE」、メカニカル・テイストの「PROGRESS」へと息つく間もなく攻める展開にオーディエンスは冒頭からヴォルテージMAXで応える。雨が総立ちの会場を少しずつ濡らしていくが、それを気にする人は誰一人としていない。

「びしょびしょになってやるんで、皆さんも体を動かして温めて全曲ライヴを最後まで楽しんでください。雨が降らないと地は固まりませんよー、いくぞー!」

mayuのMCを挟んで立て続けにミドルテンポのシャッフル系3連の「Enigma」から「back into the wild」「FIGHTER」、ハラグチサン(b)がドラム缶を打ち鳴らす「Rock’n’ Roll Is?」と4曲をパフォーマンスした後、SEからドラムきっかけで緊張感のある華やかなプレイが冴え渡る「Seize the Fate」から閃光ギターと豪快なバスドラが重厚に響く「雷霆-RAITEI-」「Change the world」では横断幕も登場、ド派手な攻めの流れが一気に会場を飲み込む。

「みなさん大丈夫ですか! 今日は配信もあるんですよね。雨に打たれてるけどこちらは熱く盛り上がってます。“Change the world”のコール・アンド・レスポンスにもあったけど、全曲ライヴ! 最後まで頑張ろう!」

むらたたむ(dr)のMCから、ドラムがヘヴィかつ高速にビートを炸裂し、mayuの煽りで会場はグルーヴ感の連鎖を生み出す「Just Do It!」「A Ray Of Light」の後、イントロがアジアン・テイストで、リフがヘヴィに跳ねて超絶心地よい「AMA-TE-RAS」、観客と一つになって音を織りなすスケール感あるバラード「Life」へ! 続いて4thアルバム『Apple of my eye』のリード曲として練りに練り、シャウトで始まるイントロから、ヘヴィなリフとツーバスにらしいエッセンスをギュッと詰めた「Justice」「ERROR DETECTION」「炎天-ENTEN-」。「MONSTERS」ではショルキーのmayuと葉月(g)がツイン・リードで美的旋律を描き、ライヴを想定して作ったこだわりのブレイクダウンが聴きどころの「アナタダレ」と、中盤が足早に駆け抜けていく。会場の景色はメンバー4人の際立った個性的が生み出す熱量と強健さに染まり、問答無用に沸きに沸く観客を映し出す。

「夢にまで見た全曲ライヴ、今日その当日を迎えました。雨ですか私の心の中には太陽があります。そして私たちが会場にいるみんなに虹をかけたいと思います。愛が込められたこの曲、聴いてください! 」

ハラグチサンのMCのあとは、mayuがギターを肩にバッキングを気持ちよく弾き、まっすぐな感情を歌う「Beautiful dyas」、そしてカラフルでチアっぽさを取り入れたポップ・パンク調の「Waiting for you」「ALIVE」「Burn It」へと続く。“陽の部”ラスト曲は4thアルバムでもエンドを飾る「Good as hell quartet」! 今のNEMOPHILAを現すように詞も曲もストレートで爽快なナンバー。ポジティヴなイケイケ・ロックンロール・サウンドに包まれた中、期待に違わぬ熱演で“陽の部”はブレイク・タイムへ突入した!

新曲も披露された“陰の部”

新体制となりバンドとしての一体感が増し、アレンジや演奏力も格段に上がり、さらに個々の色や意志が確実にオーディエンスの気持ちに反映されていると強く感じた“陽の部”。“陰の部”ではNEMOPHILAというバンドが、どう圧倒的でいかに圧巻なパフォーマンスを見せてくれるか期待は膨らむばかりだ。雨に濡れた会場にSEが鳴り響き、ステージにスモークが立ち込める中“陰の部”がスタート。

間髪入れずに「Master Of Puppets」、挑戦的な変化を放つミクスチャー・ロック「STYLE」のあとはアグレッシヴなヴォーカルが終始曲をゴリゴリに押し通し、むらたたむの一打一打が不敵にヒットするインプレッション曲「ZEN」「Stuck」へと解説いらずとばかりにぶちかましてくれる。

「“Master Of Puppets”と“Stuck”は初めてやりました。ライヴでやるのは結構大変なんですが、どうでしたか? 後半戦まだまだこれからですよ。盛り上がっていくぞー!」

葉月のMCに続いて、リズム隊のスキルが劇的なビート・エモーションのケミストリーで会場に躍動感をもたらす「OSKR」「Rollin’ Rollin’」「Sugar」、ギターとベースのユニゾンが印象的でヴォーカルmayuが全身で歌を表現する「Hammer Down」と激アツに連続披露。

リズムのメロディをハラグチサンのベースがヘヴィ且つスピーディーに、雨の中巧みに操る。小柄な体に弾けるビート魂を笑顔で、千手観音の如き捌きでドラムを打ち鳴らすむらたたむ。しなやかな流線のフォルムをデザインしつつプレイはスキルフルで高速的、緩急自在のソロが目を魅く葉月、スクリームとクリーンを自由自在に使いこなし、熱唱と激唱も変幻自在に扱うディーヴァ:mayu。4人が発する緊張感と高揚感、熱を帯びた音圧はさらに勢いを増し派手で際立つライティングに包まれて、観客のテンションを沸騰させる。

SEから「GEME OVER」へと続くのは重厚感のある「徒花-ADABANA-」「HYPNOSIS」、そしてEDMの要素を取り入れたお馴染みのチューン「Night Flight」!さらに「(Sic)」、葉月入魂のリフのストーム曲であり、むらたたむの底上げするドラムとmayuのスクリームが交錯する「G.O.D」はサビで観客が歌いそのグルーヴが空に向かって突き上げられるメタルコア・ナンバー。「now I here」「YELL 軌跡」は、歌詞(言葉)を噛み締めるように心の奥底からメッセージを伝える、バンド全体の強い意志が込められた原点回帰曲でもある。

「ありがとうございます。ここでNEMOPHILAから発表があります。9月21日(日)にフェスを開催します。タイトルは『地平天成獄音道中』!」とハラグチサンが発表。「今が地獄だからどんな地獄になるのか…。」とむらたたむが外連味の無い笑顔で応える。

葉月が後半の見どころはアコギとエレピで、メンバーもちょっと新しい試みをしてますと言っていた曲がソウルフルに熱くmayuが熱唱する壮大なバラード「ODYSSEY」! まさしく野音全曲ヴァージョンとして披露。メタルコアな部分を掘り下げた「BRAINWASH」「赤加賀知-AKAKAGACHI」、mayuのハイ・トーンと葉月のギターがラフ&タフに唸りを上げる骨太なモダン・メタル曲「鬼灯」へと続く。

後半はメンバーがそれぞれ思いを届けるMCが続く。

むらたたむが「みなさん! “Soaring -to be continued-”という曲はご存知ですか。今日はその続きを用意してきました。歌詞も作って、歌もあります。以前壁にぶち当たった時にメンバーにどうしたらいいか相談をしました。何を言わずにメンバーがハグしてくれて本当に温かくて、その瞬間なんでもがいてたんだろうって気持ちが楽になりました。ありがとうね、みんな!」とエピソードを抒情的に語り「Soaring」へつなぐ。会場は一瞬の静寂へ、次いでハートウォーミングな空気に包まれる。

さらにmayuは「ここまで来るのにいろんなことがありました。全曲ライヴはマジでクレイジー! でもこの日のための新曲を作りました。お祭り気分で盛り上がって行きましょう!」と新曲「開花宣言」をサプライズにショウ・オフ! 4人のバンドとしての結束力を示すかのように雨の比谷の空に轟くかのように縦に横に響き渡る。

そして「最高の景色をありがとう! いつでも誰かの、みんなの背中を押せるような存在でいたいと思います。ラストは私たちを象徴するこの3曲でいきますか! ぶち上がっていきますかー!」mayuが、体全体から絞り出した声で煽り、それに応えた観客の歓声が加速し熱狂の渦となってステージに襲いかかる。

オーラスはオーディエンスと呼応する3連ツーバスとキメが魅力的な「SORAI」、葉月のギターが唸りを上げるアッパー・チューン「DISSENSION」! ステージングはいつものように変幻、自由自在にメンバーそれぞれが会場を煽り、煌びやかに派手に絡んでいく。

ラストを飾るのはNEMOPHILAの持ち味の和的要素が真骨頂の「OIRAN」! お立ち台で和を奏でるハラグチサンのベース・ソロと葉月の流麗なソロにオーディエンスが唸り、よりディープにヘヴィに低重心なリズムを誘うむらたたむ、白熱するステージで放射するエナジーをグイグイ歓声と突き上げる拳とクラップに変えるmayu! 会場の観客全員でバンドの熱量とメッセージを受け止めた中、半端ない進化のブーストと自信に満ち溢れた表情でステージをあとにした! 納得と満足、飽くなき高みへの探究心と挑戦、堂々としたステージング、4人の熱き魂はさらに輝きを加速化し、理想を追い求め続けるだろう。煌びやかに舞う銀テープと高く放射するスモークの余韻が残る中、全49曲完奏の幕は閉じられた。

NEMOPHILA主催イベント『地平天成獄音道中』概要

むらたたむ コメント

NEMOPHILAとして何年かやってきて、イベントや対バン企画でたくさんのアーティストの方と仲間になりつながりもできたので、一緒にライヴを作れたらとは思ってたんですね。レジェンンドと言われる方々、今のバンド・シーンを作り上げた方々、NEMOPHILAはちょうどその狭間にいて、両方の音楽の良さも知っていてリスペクトもあって。そういう狭間の私たちができるのは、来てくれたお客さんにその両方の音楽を知ってもらうことであり、世代を超えて愛する音楽をちゃんと届けること。そう思って自主企画イベントをやろうって思ったんです。

日程:2025年9月21日(日)
開場 16:00 / 開演 16:30
会場:クラブチッタ

出演:NEMOPHILA and more…(後日発表)

チケット料金(全席立見、税込み、ドリンク代別途)
8,800円

最速先行(抽選)ローチケにて受付開始
受付期間:2025年5月6日(火)21:00~5月25日(日)23:59
受付URL NEMOPHILA

詳細・お問い合わせ
DISK GARAGE

NEMOPHILA
アーティスト公式インフォメーション
NEMOPHILA Official Website

(ヤング・ギター編集部)

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