WOLF GOD/グランド・メイガス
リー・ドリアン率いる“ライズ・アバヴ”育ちであることやスピリチュアル・ベガーズとの人材交流などからモダンなドゥーム/ストーナー界のエリート的立ち位置で活動してきたこのスウェディッシュ・トリオだが、スラッジ的激烈感覚に寄らずメロディックで勇壮な叙情ハードを追求してきたその存在感は、ドゥーム系と言うよりむしろ硬派劇的メタルの継承者。9作目となる本作にもその主義が行き渡っている。熱い歌メロからリード・ギター熱演への繋ぎが鮮やかなのは、ひとえにヤンネ“JB”クリストファーソン(vo g)の美学ゆえ。ブルース・ロック直系のエモーショナルなハード&ヘヴィが徹頭徹尾ブッ太い音で鳴り響く。(ヤング・ギター編集部)
【文】平野和祥
アーティスト名:GRAND MAGUS/グランド・メイガス
アルバム名:WOLF GOD/ウルフ・ゴッド
CD | ワードレコーズ | 2019年4月19日発売
(この記事はYOUNG GUITAR 2019年5月号に初掲載されたものです)