食堂の券売機に〝異色のボタン〟 宮城・気仙沼での発見に5.4万人驚がく「めっちゃ面白い」「プライスレス」
不思議なボタンを持つ券売機が、宮城県・気仙沼市のとある食堂で発見された――。
【話題のポスト】250.2万表示、5.3万いいねの〝異色ボタン〟 券売機全体の写真も
2025年11月18日、X上に投稿され、多くのユーザーの好奇心を揺さぶっている。
それは食堂などでよく見るタイプの券売機。お刺身や白ご飯の写真も見える。
しかし、ボタンには「就漁の相談」と記されている。しかも「0円」らしい。いったいこれは何だろう?
投稿者は「琵琶湖の水産業を本気で何とかする会」(@BiwakoLover)というアカウント。
投稿には5万3000件を超える「いいね」のほか、こんな声が寄せられている。
「めっちゃ面白い仕組み!」 「就漁の相談プライスレス」 「履歴書が出てくるんかなw」 「こういうのちょっと憧れますねw」
隣にある「かみそり100円」が気になる人もいたが、いったいここはどこなのか?
投稿者は、リポストで「この券売機があるのは気仙沼の鶴亀食堂さん!」と呟いている。
Jタウンネット記者は、投稿者と、気仙沼「鶴亀食堂」に詳しい話を聞いた。
「就漁の相談」ボタンを押したら、どうなる?
「琵琶湖の水産業を本気で何とかする会」は、琵琶湖の水産業をみんなで知恵を出し合い、盛り上げていくオープンでフラットな参加型のコミュニティ。
アカウントの〝中の人〟はその日、仕事の都合で気仙沼に行っていて、朝食を鶴亀食堂で食べようとしていたという。
「気仙沼市はマグロ、カツオ、サンマやサメの水揚げのある日本でも比較的大きい漁港で、全国の遠洋沖合漁船が入港してきます。 そんな中、鶴亀食堂さんは朝7時から開店しており、朝の早い漁師さん市場関係者の胃袋を満たしてくれます。 またそれだけでなく、船員さん達向けの銭湯(鶴亀の湯)も併設されており、お腹を満たしてくれるだけでなく、漁で汚れた身体を綺麗にし、冷えた身体を温めてくれます」 「その情報はテレビなどで事前に知っており、気仙沼に行ったらぜひ鶴亀さんで食べようと思っていました(お風呂は入っていません)。 券売機を前にし何を食べようか悩んでいると、目に飛び込んできたのは銭湯用の入浴券、タオルやカミソリに並んで、『就漁の相談 0円』!」(投稿者)
投稿者は「押したら誰が対応してくれるのかドキドキしましたが、店員さんがワンオペでお忙しそうだったので押しませんでした」とも語った。
そこで、Jタウンネット記者は気仙沼「鶴亀の湯・鶴亀食堂」を取材。店長の加藤広菜さんが、Xで話題になっていることは「まったく知らなかった」と驚きつつ、応じてくれた。
加藤さんによると、「就漁の相談」ボタンを押すと、相談券が出てくる。相談希望者には、鶴亀食堂を運営する「一般社団法人 歓迎プロデュース」のメンバーが対応し、漁業関係者に引き合わせるそうだ。
これまでこのボタンを使用した相談者は20代から40代まで、さまざまだという。
漁業への転身について知りたい人は、ボタンを押してみてはどうだろう。
就漁はともかく、とりあえず観光に行こうと思った読者は、他のボタンを押してお腹を満たすのがいいだろう。
「おすすめは、よくばり定食です。メカジキのカマ煮の他に、カツオの刺し身も付いています」
と加藤店長は語り、「琵琶湖の水産業を本気で何とかする会」の投稿者は「マグロ、カツオやサメも美味しいですが、これからの季節のお勧めはメカジキです! 脂の乗ったメカジキをぜひ食べてみてください!」と熱弁した(ちなみに琵琶湖は今ワカサギが旬なので是非食べてください!とも付け加えた)。
鶴亀の湯で朝風呂に入った後、ビールを飲みながら、メカジキのカマ煮をつまむ。気仙沼の旅はこれに尽きる(やってみたい!)。
なお、25年11月21~23日の3日間の午後6時~10時は、東京・東中野「SUNDAY JAM's CLUB」にて気仙沼で漁師になった若者たちのリアルな話を聞きながら気仙沼の魚が味わえる「気仙沼漁師居酒屋」がオープン。22~23日には東中野駅すぐの鮮魚店「さかなや港丸」で気仙沼の若手漁師たちによる魚・貝類・ホヤなどの店頭販売(なくなり次第終了)を実施すると、鶴亀食堂公式SNSがアピールしている。
気になった人は、東中野へ急げ!
鶴亀の湯・鶴亀食堂
所在地:〒988-0037 宮城県気仙沼市魚市場前4-5 公式サイト:https://kesennuma-tsurukame.com/ 公式インスタグラム:https://www.instagram.com/kesennuma_tsurukame/ 公式Facebook:https://www.facebook.com/kesennuma.tsurukame?