バサジィ大分 アグレッシブに攻め、盤石な守備で挑む 【大分県】
フットサルFリーグ1部・バサジィ大分が、2025-26シーズンの新体制を発表した。昨季9位という悔しさを胸に、頂点を見据えるシーズンが始まる。
チームは大幅に刷新された。新加入選手は12人。総勢17人の布陣で、悲願の初優勝を狙う。「昨季はけが人続出で苦しんだ。球際の強さが増した近年のフットサルでは、負傷のリスクが高まっている」。クラブを運営する大分スポーツプロジェクトの二階堂雅士代表は、補強の背景にある現実を語る。今季は戦力の厚みが増し、指揮官の手腕が問われる陣容となった。
4季目の指揮を執る狩野新監督も、昨季の悔しさを糧にチームを練り上げる。「目標は優勝。そのためには序盤から連敗せず、上位リーグ進出を確実に狙いたい」。ブラジル出身の3選手が在籍する今季は、戦術の幅も広がる。「日本語も理解できるので、戦術浸透も早い。すでにチームにはなじんでいる」と手応えを口にする。
守備の再構築も重要なテーマだ。昨季は失点が多く、勝ち点を取りこぼす場面が目立った。「守備からボールを奪い、カウンターで仕留める。攻守一体のアグレッシブなスタイルを取り戻したい」。長期離脱選手の復帰が前半戦に間に合わない中、ベースとなる守備戦術を徹底し、シンプルな戦い方で開幕ダッシュを狙う。
17人体制で新シーズンをスタートする
また、今季はリーグ中断期間が2度設定されている。この「谷間」をどう生かすかもカギとなる。「細かな戦術の落とし込みをこの期間で進めたい」と語る狩野監督の視線は、すでに先を見据えている。
復帰組にも注目が集まる。4季ぶりに大分に戻ってきた吉田圭吾は、新たにキャプテンに就任。「勝つことは当たり前。その上で、観ていてワクワクするようなフットサルを体現したい」と語る表情には、並々ならぬ覚悟がにじむ。バルドラール浦安時代に経験したリーグ制覇。その中で学んだ「勝ちにこだわる姿勢」と「1プレーに懸ける執念」を、バサジィに注入する。
昨季の悔しさを糧に変えた者たちがいる。勇敢に、貪欲に。そして、美しく。バサジィ大分が、頂点を目指して走り出す。
4季ぶりに復帰した吉田圭吾
(柚野真也)