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鷺沼駅前再開発 高層ビル13m減に 工事費増で見直し

タウンニュース

駅前広場イメージ=鷺沼駅前地区再開発準備組合提供

東急田園都市線鷺沼駅前の再開発事業について、川崎市はこのほど、準備組合から高層ビルの高さ見直しなどをまとめた進捗報告書が提出されたと発表した。資材費や労務費の高騰などを受けたもので、完成時期も3年遅れの2035年度になる見込みだ。

計画見直しの背景には、昨今の建設資材や労務費の高騰など社会情勢の変化がある。過去の市内の類似例から約400〜500億円と見込んでいた事業費は今回、約880億円と算出された。

事業計画では、商業施設や市民館・図書館、都市型住宅などが入る「駅前街区」と、区役所や小ホール、都市型住宅などが入る「北街区」からなる。進捗報告書によると、高さの最高部分は、駅前が146mから133mと13m縮小、北が92mから89mになった。階数は、駅前が37階から32階、北が20階から19階に変更。住宅戸数は、駅前が380戸から340戸、北が130戸から110戸に減った。

事業スケジュールにも遅れが生じる。働き方改革による労務環境の変化や、バス営業を継続しながら施工するための工事手順の見直しなどが要因。「民間事業者が代行する制度を活用して合理的な計画となっているかを精査した結果、駅前街区で約5年9カ月、北街区で約3年11カ月の工期を要する想定となった」という。これに伴い、駅前街区の竣工は31年度、北街区の竣工は35年度にずれ込む見通し。

鷺沼駅周辺地域では、準備組合が再開発事業計画の検討・検証を継続している。20年11月には、コロナ禍による社会ニーズに対応するため市に計画の再検証を申し入れ、22年11月に結果報告。32年度の供用開始に向け関連手続きを進めていた。

事業の詳細は、市ウェブサイトで閲覧できる。

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