【実証】「山ごはん」は室内で食べてもおいしいのか?会社でふるまってみた
北海道生まれ北海道育ち。生粋の道産子であるHBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)が、趣味である「登山」と「山ごはん」を連載。
自分の足で歩いた先にある絶景と、おいしいごはんは、もう最高です!
普段は山登り初心者でも楽しめる、お手軽✕絶景の山をご紹介しているのですが、今回は特別編・山ごはんについてです。
連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」
山ごはんを食べてもらいました
10月から3月までの限定で、HBCラジオで「言いたいことは山々ですが」という番組を担当していました。
タイトルの由来は、そう!この連載です!
連載のように山に限らず、日々の言いたいことを、リスナーさんやゲストとワイワイしながら話す番組で、ラストには、私お手製の『山ごはん』をスタジオで食べて評価してもらうというゆるい内容でお送りしていました(笑)。
Sitakkeの連載でもご紹介した山ごはんレシピの中から、とある日は、焼き鳥缶で作るカレーライスをふるまったり、おもちを使ったアレンジレシピ「もちザニア」をプレゼンしてみたり!
みなさんの点数は如何に
普段山に登る人にも登らない人にも、スタジオで山ごはんを無理やり?振る舞い、生放送中に点数を付けてもらうというドキドキのコーナーでした。
20回以上実施しましたが、ゲストのリアクションは様々。
ということでこの記事では、点数が【低かった】ワースト山ごはんを公開します!(笑)
金曜日の夜、お腹が空いているはずの時間。
味は「おいしい」と言ってくれたのに、微妙な顔をして食べる先輩方も…。なぜなのか?
私が山頂で感動した思い出がある山ごはんに、驚きのリアクションがありました。
山ごはん①インスタントラーメンのうまいやつ(15点)
山ごはんの王道レシピ「ラーメン」。
さらにおいしくいただくために、色んなトッピングをするのが楽しいですよね。
過去にはアナウンス部の仲間ともおいしく味わっています。
実は、私の人生初の山ごはんは、インスタントラーメン!
あの日食べたラーメンに感動して、山ごはんにハマったので、初回のラジオではこれをチョイスしました!
インスタントラーメンに、ウインナーとスライスチーズをトッピングした山ごはんを、先輩の山内要一(やまうちよういち)アナウンサーに食べてもらったところ…。
「うまいうまい!」放送中も箸がとまらない山内さん。
しかし、つけられた点数はなんと…15点!!!
その理由は「山ごはんって聞いて、もっと手作り感あふれる料理を期待してたのに~」
「下ごしらえや味付けを頑張ったものを食べたかった」という声!
わがままですね~(笑)
もちろんおいしいけど、想像通りの味で意外性が足りないとのこと…。
山では手軽さが命なんです。手抜きではないんですと諭したら、50点まで上げてくれました。
残念!山では100点満点でおいしいですよ!
山ごはん②焼鳥缶で作る和風グラタン(15点)
2つ目はこちら!焼鳥缶で作る和風グラタンです。
一見、謎の食べ物ですが、材料は3つ。
コンビニなどで売っているパウチ入りのポテトサラダを少しあたためて、焼鳥缶とチーズを混ぜたものです。
ねっとりホクホクしたポテサラが、焼鳥缶のたれの味で和風の仕上がりに。
キャンプ飯の本に載っていたレシピを山用にアレンジしてみたこの一品。
個人的には感動したのですが、先輩の本間吏成(ほんまりせい)アナウンサーは…。
またまた「15点」との、辛口評価!!
「平地で食べるには味が濃すぎる」「カロリーが高すぎる」との意見でした…。
平地で食べるなら、ポテサラの量を3分の1にして、下にごはんを敷き詰めたら?というアドバイスをもらったので、お弁当でやってみたいと思います。
ただ「山でカラカラの状態で食べたら、85点くらい行くと思う」とのご意見。
本間さんとは、ラジオに出る一週間前に山に登ったのですがね…。
想像では、補ってくれませんでした…(涙)
でも山の良さ、山ごはんの良さを知って、すっかりはまってくれたので、今度は山頂で、このレシピをふるまいたいと思います!
山ごはん③日本人のココロ「おにぎり」(15点)
3つ目はなんと、これ!
日本人の魂は、この形をしていると思います。私は三角に握る派「おにぎり」!
山に行く前にパクリ、登山中にパクリ、山頂でパクリ。
いつでもどこでもおいしくて、力がみなぎるこの一品。
中の具材には、なんと「ジンギスカン」をチョイス!
北海道民の魂ですね。
食べ盛りの僕らにグッとくること間違いなしと、アナウンス部の男性で最年少である
同期の糸賀舜(いとがしゅん)アナウンサーに振舞ったところ…
「すっごくおいしい!!」と感動の声。
かなり大きめのおにぎりを、ぺろりと完食してくれました。
これはかなり高得点なのでは…?と期待していたのですが、糸賀アナがここまでおいしく感じたのは、自分のとある行動が理由だったそう…。
なんと、先週まで一人旅で「ウズベキスタン」に行っていたという彼。
「85点だけど、海外に行っていたから久しぶりのおにぎりをおいしく感じた分が70点だわ」ということでした。
いや…15点やないかい!
さらに、「具が大きすぎて食べにくい」というシンプルなダメ出しも。(笑)
山ごはんって、大胆になっちゃいますよね~!!
ラジオで山ごはんを振る舞う
キッチンもない生放送中のスタジオで、おいしいごはんを振る舞うというのは、正直かなり難しかったです…。
放送中にディレクターに頼めるのは、「お湯を入れる」や「電子レンジで温める」といった最後の仕上げのみ。
はじめは会社でイチから作っていたのですが、会社では火も使えないため、途中からは家であらかじめ調理をし、タッパーに詰めて持ってくるようになりました(笑)
文明の利器に頼りすぎて、もはや山ごはんの再現と言えるか謎のコーナーでしたが、それでも、おいしそうに、楽しそうにリポートしてくれた仲間たち…。
みんなが「おいしい~!」と言ってくれる言葉が、とても嬉しくて「将来はいつか飲食店を経営しよう…」という夢ができそうになりました。
しかしラジオを聴き返して自分のずぼらさを痛感し、夢は遠くに飛んでいきました。
また、いろいろ作ってみた結果、山ごはんは「山で食べるからこそ、たまらなくおいしく感じる」のだとわかりました。
あの心地よい疲労感と、絶景、汗をかいたカラカラの体に、入れる「エネルギーの塊」。
「生」を実感できる瞬間です。それを味わうには…スタジオを飛び出して山に行くしかないですね~!
ラジオはいったん終了しましたが、今後も私は私らしく、おいしくて、楽しい山ごはんを探求したいと思います!
連載「堀内美里の言いたいことは山々ですが」
※北海道の山に登るときは、クマについても知っておきましょう。「クマに出会ったら」「出会わないためには」の基本の知恵は、HBCのサイト「クマここ」で、専門家監修のもとまとめています。
文:HBCアナウンサー・堀内美里(ほりうち・みさと)
北海道生まれ・北海道育ち。2021年入社。24年10月からHBCラジオで「言いたいことは山々ですが」(毎週金曜午後5時45分~6時半)スタート!HBCテレビでは「グッチーな!」「ジンギス談」「吉田類 北海道ぶらり街めぐり」「大江裕の北海道湯るり旅」などを担当。登山歴4年。おいしくごはんを食べるために山に登っています。登山の魅力はインスタグラムでも発信中
編集:Sitakke編集部IKU