ネイルカラーを11年放置するとこうなる【御手洗直子のコマダム日記 #193】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#193
今回はセルフネイルにまつわるお話です。
5回くらいやったから元は取れている(かもしれない)
娘たちが生まれる前セルフネイルに凝っていた時期がある。と言っても一瞬だ。実際は5回くらいやってなんかウヤムヤになった気がする。ていうか、でも、アレ、娘が生まれたからできなくなった。ということにしているのだが、とにかく、人生で一瞬だけセルフネイルの風が吹いたことがある。
そして私は形から入るオタクのため、その時セルフジェルネイルの道具を一揃え買った。もちろんUVライトも買ったしなんなら一揃え以上にネイルシールやらパーツを山ほど買った。だってかわいいんだもの。画材を一揃え買うと自動的にすごい絵が描けるような気がするアレと同じ現象である。道具さえ買えば自動的にカワイイネイルができると思っているフシがあるのだ。よおし、これでオシャカワな爪にするぞ♪
という感じで5回くらいやって飽きた。5回くらいやって飽きたが、5回分くらいでは有り余るほど道具が揃っている。ネイルカラーだけで15色くらい買ったしさらに200回くらいできそうなくらいネイルシールがある。何をやっているんだ。全然描けないのにコピック(イラストなどを描くときによく使うペン)を200本くらい買った高校時代を思い出す。
さてそれが11年前である。
11年の月日を経てののち、封印の解かれる日がやって来た。
11歳小学5年生長女の夏休み、初日「ネイルやってみたい」の一言である。おお、来たか勇者よ。お主が来るのを待っていたのだ。そこの箱を開けてみよ。勇者ごっこをしている場合ではない。勇者が箱を開けてみると、中はまあまあ崩壊していた。なんかネイルの内容物が漏れて箱の中がドゥルッドゥルになっていたのである。おそろしい。
君にこの(当時)数万円相当のネイルセットを授けよう。でも使えるかわからんから使えそうなものを選別したうえで使ってみよう…という事で確認したところ、ネイルカラー以外のパーツ類など未開封の物はほぼ劣化していないようであった。ということであやしい物は処分しネイルカラーは新しいものを買い揃え、なんだかんだネイルセットは一部一命をとりとめたのである。途中判明したのだが、ドゥルドゥルなのは内容物が漏れたせいではなかった。なんかネイルカラーの瓶の塗装が経年劣化?したせいでそれが溶けてドゥルッと剥けていたのである。こわい。どういう作りなんだ。ネイルカラーを11年放置するとこうなる。
というわけで娘たちのおかげでマイナスからゼロ地点へ到達できたので11年ぶりにジェルネイルをやってみることにしたのであった。
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子X(旧twitter):mitarainaoko