「鉄道愛」のバトン継ぎ 初沢町にNゲージ店開業
初沢町に4月12日、Nゲージのレンタルレイアウト店「東京Nトレイン」がオープンした。
Nゲージとは日本で最も普及している小型鉄道模型規格。そしてNゲージなどのレールがあり走らせて楽しめるのがレンタルレイアウト店だ。
同店は、日本最大級の設備を有しながら、一昨年に17年間の歴史に幕を閉じた高尾町のレンタルレイアウト店「八王子N広場」を惜しんだ愛好家たちが立ち上げた。
店の閉店を知り
復活に尽力したのは、古林佳樹さん、フリーランスでPR事業などを行う狩野雅代さん、ミニチュア作家の谷本朋子さん、その夫の谷本広幸さんの4人。古林さんは、WEBの仕事をしているかたわら、ミニチュア好きが高じてレンタルレイアウト店を開きたいと構想していた。その矢先、N広場が閉店することを知り、「鉄道模型愛好家にとって大きな損失になるのでは」と店の復活を決意。同店の関係者に協力してもらい模型や設備を譲り受け、そこにオリジナルのレールやジオラマを足すことで新しい店をつくることにした。
1年間の準備期間
古林さんたちは一旦、中野山王にある工場に模型などを移し、開業に向けた作業に取りかかった。クラウドファンディングも実施し、ジオラマやレイアウトの増設など資金の足しにした。
谷本朋子さんは、初沢町に「ミニチュアドールハウスルナ」を営むミニチュア作家で、レイアウト内の街並みのジオラマ製作を担当。広幸さんは、3Dプリンタなどで部品の製造などを請け負った。
「広さが足りない」
しかし、N広場の特徴であった10mの直線線路を再現するのに、「十分な広さの店舗がなかなか見つからなかった」と狩野さん。物件探しが難航するなか、ついに高尾駅南口のサイゼリヤと同じビルに好条件の物件を発見。広さ約130平方メートルのフロアに「ここなら」と決め、工場からレールやジオラマを移設した。
オープンに際し、古林さんは「鉄道模型に詳しくなくても、いろんな人に見に来てほしい」と笑顔で話す。
来店は予約制。詳細は店名で検索。問い合わせは【電話】080・4320・4545。