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行列のできる福井のドーナツ店5選。誰かにあげたくなる、手作りのおいしさ。

ふーぽ

こんにちは、ふーぽ編集部です。

ひと口頬張れば、ふんわり幸せ。

シンプルにして奥深いドーナツは大人も子どもも大好きなおやつです。

お腹も心も満たす、まあるい世界へご案内します。

揚げたてを求めて連日列をなす、福井で人気のドーナツ店へ。

今回は、素材へのこだわりや開店までのストーリーを伺います。

Good Smile Donut(グッドスマイルドーナツ)【福井市】

▲ショーケースには手書きでメニューを表記し、対面で販売。揚げたてのドーナツが所狭しと並びます

<こだわりの安心素材を酒種酵母で膨らませて。>

ひと口食(は)むとむっちり、もっちり。歯ごたえのあるふくよかな生地ながら、口溶けはさらりと軽く、噛むごとに香ばしい粉の旨味が口の中いっぱいに広がります。

ぽってりとした手のひらサイズが愛らしく、食べごたえは十分。小さめのホールが生地の密度の高さを物語っています。

営業は週2日のみ。「Good Smile Donut」は、福井でチェーン店ではないドーナツ店がまだなかった2021年にオープンしました。

元々パン作りが趣味だった店主が、米と麹で長時間低温発酵させる酒種酵母のパン作りを習得。ドーナツを試作したところ、絶妙な食感と旨味にたどり着きました。

「酵母ドーナツのおいしさを多くの人に楽しんでもらいたくて」と一念発起。福井市内に店を構えるに至りました。

▲きなこと黒蜜たっぷりの「あべかわ」税込430円(上)、ココア生地にアイシングを施した「ココア」税込400円(右)、期間限定のコーヒー生地にホワイトチョコとクルミ、アーモンドをトッピングした「ホワイトチョココーヒー」税込490円(左)

材料は県産米・麹で作られた酒種酵母と独自にブレンドした北海道産小麦。

有機のココナッツオイルと豆乳を使用し、1日かけてゆっくりと生地を発酵させます。卵を使わないため、ふわふわではなく、むぎゅっとした食感が特徴で、時間が経つごとに噛みごたえが増します。

「安心して食べてほしいから、素材はシンプルで良いものを。その分時間をかけて、丁寧に仕込んでいます」

▲仕上げに刻んだクルミやアーモンド、カシューナッツをトッピング

<餡や黒ゴマも合わせオリジナルの味を展開。>

気温や湿度によって発酵時間が変わるため、その日の生地の“ご機嫌”を注意深く観察。翌日発酵した生地を手で成形し二次発酵。昼前から揚げ始めてグレーズを施し、昼過ぎにようやく全商品が出来上がります。

ラインアップはベーシックな「ハニー」を始め「あべかわ」や「黒ごまあんこ」など和風のメニューも。生地の滋味深さに、黒糖や餡、ゴマの風味がマッチし、この店ならではの味わいにリピーターも多いです。

▲1個ずつ包装し袋詰め。ベーシック4個セットを事前で予約可能

ワンオペで、販売数に限りがあるため、なくなり次第店じまい。「お客さんの動向は季節や天気に関係なく、いつも読めない」とのこと。

唯一無二の味わいを求め、開店前から扉の前には人々が列をなします。

《Good Smile Donut(グッドスマイルドーナツ)》
福井県福井市日之出5-8-3
TEL:なし
【営】木曜13:30~、土曜14:00~ ※売り切れ次第終了。
【休】不定休 ※Instagramを確認。

CLOCHETTE BAKE(クロシェットベイク)【福井市】

▲毎朝揚げたてがショーケースにずらりと並びます。ポップで鮮やかな見た目は、手土産にもぴったり

<軽やかで味わい深い、天然酵母のドーナツ。>

まだ人通りの少ない静かな朝の街角から、ふわりと甘い香りが流れてきます。「CLOCHETTE BAKE(クロシェットベイク)」では、オーナーの鈴木啓太さんが毎朝4時から仕込みを始めます。

生地をこね、発酵を待つ間にトッピングやコーティングの準備。二次発酵後、生地を成形し、180度で3分間、丁寧に揚げていきます。

▲毎日約300~500個揚げる。一晩寝かせることで弾力のあるしっかりとした食感に 

▲手前から定番の「きな粉」税込230円と「和三盆」税込250円。「シュガー」「ココア」も人気

ドーナツは機械を使わず、全て手作業。生地は歯切れの良い絶妙な食感で、噛むたびに小麦本来の香ばしさが広がります。

鈴木さんが目指すのは、軽やかでいて、もちもちとした口当たり。そのため、材料選びには余念がありません。

北海道産の小麦粉を独自に組み合わせ、理想の食感を追求。さらに、県産の米と麹で仕込んだ天然酵母が生地に自然な甘さと滋味深さを与えています。

▲水色の壁がスタイリッシュな店内

鈴木さんは関西の調理師専門学校で菓子の技術を習得し、卒業後はパティシエとしてキャリアを開始。その後、パン屋で経験を積み、先輩のドーナツ店で1年間働きながら独自のアイデアを育て続けました。

「自分ならこう作るな、と試行錯誤を重ねて現在のレシピにたどりつきました」。その製法には、ブレることのないこだわりとドーナツへの愛が込められています。

「一番食べてほしいのは、シュガーやココアなどシンプルなドーナツです」と鈴木さん。

シンプルなものこそ、素材の質と技術力が問われます。口に入れるとやさしい風味が広がり、幸福感に満たされました。

▲対面販売でテイクアウトのみ。季節限定の味や具材を挟むおかずドーナツのほか、カヌレなどもあり

<誰かにあげたくなる、手作りのおいしさ。>

店では常時16種のドーナツが並び、季節限定商品が2カ月ごとに登場。ショーケースのカラフルなドーナツは、覗き込むたびにワクワク感でいっぱいに。店内にはどれにしようか迷う人たちでにぎわっています。

▲開店前から長蛇の列が。開店から約1時間は途切れることなく客が並ぶびます

「子どもが思わず笑顔になるよう、トッピングや食感を工夫しました。選ぶ時間も親子で一緒に楽しんで過ごしていただけたら嬉しいです」。

作り手の情熱がこもったドーナツは、これからもたくさんの人々の心を温め、喜びの輪を重ね続けていきます。

《CLOCHETTE BAKE(クロシェットベイク)》
福井県福井市明里町10-26 グランドシティ足羽1F
TEL:なし
【営】9:00~17:00(土日祝10:00~) ※売り切れ次第閉店。
【休】木曜 ※Instagramを確認。

キミとドーナツ【福井市】

▲ドーナツ8個税込500円(手前)。イートインでもテイクアウトでも個数は1個単位で注文でき、味も4種から好みでミックス可。ドーナツ4個に生クリーム・ピスタチオ・紫イモパウダーのトッピング税込550円(奥)

<シェアして食べたい揚げたてのおいしさ。>

外はカリッ、中はもちっ、とした食感と香ばしい小麦の風味を味わえる、揚げたてのミニドーナツ。「キミとドーナツ」では、注文を受けてから揚げるのでいつでも熱々が楽しめます。

生地は低温でじっくり発酵させることで、もっちりとなめらかに。冷めてもおいしいよう水分量や粉の配合も工夫しています。

ひと口サイズのドーナツは「プレーン」、香ばしい「黒蜜キナコ」、しっかり甘い「粒あん」、やさしい甘味の「きな子団子」の4種から選べ、イートインではトッピングも可。50個入りのバケツドーナツ(税込3,000円/要予約)は、パーティーにも喜ばれそう。

「お祭りのカステラのように、誰かと一緒にワイワイしながら食べてほしい」とオーナーの宮守雄也さん。ころんとかわいいドーナツと、楽しい時間を過ごして。

▲イートインは14時以降がおすすめ

《キミとドーナツ》
福井県経田1-707 日々色々 二の宮店内
0776-28-9050
【営】10:00~17:00(売り切れ次第終了)

donut hole(ドーナツホール)【坂井市】

▲開店直前の店内。写真右が建大さん、写真左が妻の慶さん。抜群のチームワークでドーナツを仕上げていきます

<色とりどりの小さな幸せを届ける。>

「リーズナブルで、食べやすい。誰かにあげても、もらっても嬉しい。『ドーナツがあるとハッピーになるね』と思ってもらえたら」と話すのは、オーナーの出水建大(でみず けんだい)さん。

坂井市丸岡町の廃材などを扱う店「クラフトワークセンター」内にオープンした「donut hole」は、建築家として活躍する建大さんと妻の慶(けい)さんが営むドーナツ店です。

▲ドーナツ模様があしらわれた食器は店オリジナル

仕込みの時間にお邪魔すると、早朝ながら楽しげで活気ある声が店内に響き、慌ただしさの中にも温かな雰囲気が漂っていました。

看板メニューは「きいろドーナツ」。生地に卵をたっぷり使用し、かぼちゃを練り込んでいるため、しっとりとした歯触りに。

毎日炊いているカスタードクリームは口溶けがよくリッチな味わいで、とろけるような食感に、もう一つとつい手が伸びてしまいます。

▲ドーナツが並ぶショーケース。ギフト用の箱はカラフルでキュート

<ものづくりの空間に広がるドーナツの輪と和。>

店では「きいろドーナツ」「オールドファッション」「パンドーナツ」の3種の生地で約20パターンのドーナツを毎日300個以上販売。慶さんが朝3時から仕込みを始め、開店準備をします。

▲店の管理全般を請け負う、店長の中川久美さん。毎朝開店前は大忙し

ドーナツにトッピングする作業。ひとつずつ丁寧に仕上げていきます

▲ドーナツにトッピングする作業。ひとつずつ丁寧に仕上げていきます

生地作りは気候に大きく左右されるため、温度や湿度による生地の状態管理はもちろん、「きいろドーナツ」のかぼちゃは個体ごとに水分が異なるため、微細な調整が必要です。

「水分計は使いますが、結局は手で確認する方が確実なんです」と慶さん。

半年かけて試行錯誤を重ね、知り合いのパティシエに教わりながら改良を加え、ようやくレシピを完成させました。小麦粉や油など、材料は国産にこだわり、今後は地元の食材などを取り入れていくことも視野に入れています。

「クラフトワークセンター」では廃材を活用したワークショップも開催予定。「ここで図工の時間のように、ものづくりを楽しんでほしい。そのコミュニケーションツールとして、ドーナツがとりもってくれたら嬉しいですね」と建大さん。

「donut hole」は、今日も甘い香りで訪れた人々をやさしく包み込んでいます。

《donut hole(ドーナツホール)》
福井県坂井市丸岡町八ツ口6-23
0776-97-9021
【営】11:30~17:00(売り切れ次第終了)
【休】火~木曜、不定休あり
※予約はInstagram DMより可能。

マールイノ【鯖江市】

▲生ドーナツは税込290円~。1番人気は生ホイップ。ほかにオールドファッション税込220円もおすすめ

<クリームたっぷりうわさの生ドーナツ。>

ブリオッシュのようなふわっとした生地に、みっちり贅沢に詰まったクリーム。「サバエ横丁」内の「マールイノ」では、昨今のドーナツブームで注目される本格的な生ドーナツが味わえます。

▲平日は注文してからクリームを注入してくれます。ドーナツはテイクアウトのみ。箱は3個用(有料)、6個用(無料)で用意があります

オーナーの藤沢直文さんは、鯖江を盛り上げたいと全国のさまざまなドーナツ店を食べ歩いて研究。ほどよい甘さと軽い食感でいて食べごたえのあるドーナツを完成させました。

定番クリームは「生クリーム」「ストロベリー」「チョコレート」「抹茶バニラ」など全7種。クリームなしのプレーンもあり、秋はマロン、春はイチゴと旬の素材を使ったクリームも登場します。味のバラエティが豊富なので「相手の好みに合わせやすい」と手土産にも好評です。

溢れんばかりのクリームを口いっぱいに頬張りながら、甘い幸せに包まれましょう。

《マールイノ》
福井県鯖江市北野町16-1-4
050-5462-4745
【営】13:00~19:00、土日祝11:00~19:00(売り切れ次第終了)
【休】月・火曜

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