開幕9シーズン目のBリーグの優勝候補は? B1チームの戦力分析!【バスケ】
今季のBリーグ優勝の行方は? 戦力徹底分析!
パリ五輪での日本代表の熱戦、NBAでの八村塁の活躍などによって、「バスケ熱」が高まっている日本。国内プロバスケリーグ、Bリーグも新シーズンが開幕を迎え、元NBA選手・渡邊雄太の千葉ジェッツ加入なども大きな話題となっている。『ラブすぽ』では、そんな今注目のBリーグについて、各地区の戦力分析をお届け!果たして、王者に輝くのはどのクラブか!?
東地区を牽引するのは、ほぼ間違いなく宇都宮ブレックスと千葉ジェッツだろう。宇都宮は昨シーズン、B1最高勝率となる.850(51勝9敗)をマーク。チャンピオンシップではクォーターファイナルでまさかの敗戦を喫したが、昨シーズンMVPのD.J・ニュービルや日本代表の比江島慎など、主力選手は全員が残留。選手の入れ替えが激しいBリーグにおいて、ほぼ同戦力で新シーズンに臨めるのも大きい。クラブとしても毎年安定した強さを誇る伝統もあり、大崩れは予想しにくい。
千葉の目玉はなんといってもNBA選手・渡邊雄太の加入だ。昨シーズンは東地区3位(全体8位)とやや苦しんだが、そもそもメンバー構成はリーグトップクラス。日本代表でキャプテンを務める富樫勇樹を筆頭に、B1リバウンド王のジョー・ムーニー、日本代表の原修太、新人賞の金近廉、驚異的なスピードを誇るクリストファー・スミスなど――そうそうたる面々がそろう。B1はもちろん、海外リーグでも戦えるのでは?と思わずにはいられない充実の戦力は驚異の一言。けが人やアクシデントさえなければ、圧倒的な強さを見せる可能性も十分ある。
中地区は今シーズン、B1でも屈指の激戦区となりそう。地区再編成により、東地区からアルバルク東京(昨シーズン地区2位)が、西地区から名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(昨シーズン地区1位)が加入。昨季地区1位の三遠ネオフェニックス、同2位のシーホース三河、強豪・川﨑ブレイブサンダースらも含め、どのクラブが頂点に立ってもおかしくない。また、NBA挑戦中の河村勇輝の去就次第では、横浜ビー・コルセアーズの躍進の可能性も十分ある。その中でもやや抜けていそうなのが名古屋Dか。大黒柱の齋藤拓実、スコット・エサトンに加え、今シーズンはシューティングガードの今村佳太を獲得。選手層も厚く地区優勝争いをリードする展開が予想される。
西地区は長年、琉球ゴールデンキングスがけん引してきたが、近年は島根スサノオマジックが台頭し、昨シーズンは地区3位の広島ドラゴンフライズがチャンピオンシップを勝ち上がり、初の年間王者に輝いた。琉球一強の時代は終焉を迎え、今季もハイレベルな優勝争いが予想される。
広島は昨季からメンバーがほぼ変わらず戦えるのがメリットだが、ヘッドコーチが朝山正に交代。チャンピオンクラブのヘッドコーチ交代は異例と言えるが、昨シーズンの勢いを削ぐことなく戦えるかがカギを握りそう。
琉球は昨シーズンまで3シーズン連続でファイナルに進出する安定感を誇っており、今シーズンも大崩れは予想しにくい。ただ、今村佳太や田代直希、牧隼利といった主力が抜けており、チームとしてはさらなるビルドアップも必要になってくる。
島根は大黒柱にして昨シーズンの得点王でもあるペリン・ビュフォードが移籍。とはいえ、コティ・クラークやエヴァンス・ルークと言った実力のある外国籍選手をしっかりと補強できたことで穴埋めできるだけの陣容はそろっている。司令塔の安藤誓哉を中心とした戦いは、今シーズンも見どころ十分だ。
チャンピオンシップ争いで言うと、東地区の宇都宮、千葉が抜けているイメージはあるが、昨シーズンはリーグ全体7位の広島が「下剋上」で頂点に立ったように、短期決戦は勢いがモノを言う。レギュラーシーズンの強さをそのままチャンピオンシップでも発揮できるかがカギを握ることになるはず。
開幕9シーズン目を迎えるBリーグは、年を追うごとによりハイレベルに、よりエキサイティングなりリーグへと進化している。今シーズンの戦いぶりからも、目が離せない。
文・花田雪