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ひとつの素材で、うっとりするほど深い味「焼きピーマンのマリネ」

料理通信

健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース(Plant Based)”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。


教えてくれた人:東京・調布「ティオ ダンジョウ」檀上桂太さん

11年に及ぶホテル料理人を経て、95年、恵比寿にスペイン料理店「ティオ・ダンジョウ」を開店、10年後バルを開く。2015年、調布に移転。


野菜から出た水分を、煮詰めて戻す

檀上シェフが恵比寿にスペイン料理店を開いたのが1995年。当時はまだ静かだった。2005年、同じ建物の1階にバルをオープンさせる。そこからバルブームが加速した。


生ハムが解禁され、イベリコ豚が入ってきて、スペイン産のオリーブ油やワインがポピュラーになるといった追い風も吹いた。が、バル浸透の理由、それはカウンターで飲み食べるスタイルにあると言っていい。「スペインでバルを見ていて、日本の角打ちと同じだなと思った。このスタイルは日本人に受け入れられる、と」。読みは見事に当たったわけだ。


スペインバルの草分けとして、人々はシェフにバル文化を体現する役割を求める。カウンター越しにスペインのことを尋ねてくる。「今度、スペインに行くんですけれど、どこ訪ねたらいいですか?」なんて相談も絶えない。そんなお役目に応えるべく、シェフはしばしばスペインへ足を運ぶ。


「焼きピーマンのマリネ」材料と作り方

[材料](6~7人分)
赤パプリカ(オランダ産の肉厚のもの)・・・4個
ピュアオリーブ油(スペイン産)・・・小さじ1
レモン・・・1個
塩・・・適量
ニンニクオイル漬けのオイル・・・少量
E.V.オリーブ油・・・適量
岩塩・・・少量


[作り方]
[1]パプリカを焼く


パプリカにピュアオリーブ油をかけて、180℃のオーブンに入れ、5分に1回くらいの間隔でひっくり返しながら約30分ローストする。


[2]万遍なく焼く


全体に焦げがつき、薄皮が浮いてくるまで焼く。オーブン内は場所によって温度が異なるので、場所も移動させながら焼く。


[3]ヘタを取る


オーブンから出して、ヘタをくるっと回しながら取り外す。加熱によって生じた焼き汁をバットで受ける。


[4]焼き汁と分ける


パプリカをザルにとる。ザルの下にボウルを重ねておく。焼き汁は後にマリネ液として使うので、ザルで漉してボウルにとっておく。


[5]蒸らす


ラップをして、粗熱がとれるまで、30~40分蒸らす。皮をむきやすくするため。


[6]細切りにする


粗熱がとれたら、トマトの湯むきの要領で皮をむき、1㎝幅の細切りにする。


[7]マリネ液を作る


焼き汁にレモン汁を搾り、塩、ニンニクのオイルを加えて混ぜる。さらにE.V.オリーブ油を加えて、マリネ液とする。


[8]冷ます


を浸す。アクセントに岩塩をふる。常温に置き、冷めてから食べる。


肉厚のパプリカにじっくりと火を入れて、とろとろに仕上げる。甘味と旨味が引き出されて、うっとりするおいしさ。


東京・調布「ティオ ダンジョウ」の店舗情報

ティオ ダンジョウ
東京都調布市布田2-37-7 エランクラス 1FB
☎042-444-5903
17:00~22:00LO
月曜、木曜休


※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。


(雑誌『料理通信』2016年11月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)


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