緑区社会福祉大会 街に「温かいおせっかい」を 東本郷、白山の活動紹介も
長年にわたり地域福祉活動に多大な貢献のある人への感謝を伝えると共に、地域福祉の一層の充実化を図るため、緑区社会福祉協議会(臼井孝一会長)と緑区役所は3月5日、緑公会堂で「第43回緑区社会福祉大会」を開催した。あいさつに立った臼井会長は「支える側、支えられる側という関係を越え、誰もが主役となれる地域社会の実現を目指していく」と述べた。
多数の来場者が見守る中、緑区地域福祉保健計画推進策定委員会座長を務める田園調布学園大学の村井祐一教授を講師に招き、緑区地域福祉保健計画「みどりのわ・ささえ愛プラン」講演会が行われたほか「地域ではぐくむあたたかいまち」と題し、パネルディスカッションも開かれた。
村井教授のほか、パネルディスカッションには、東本郷地区社会福祉協議会の名取隆司会長、東本郷地区で活動する「朝ごはんを食べる会」の高林綾子代表、横浜市緑区民生委員・児童委員の白山地区会長・森忠民さん、白山地区社会福祉協議会の小坂隆子会長の4人が臨んだ。
自治会長を目指す子も
高林代表は2022年から毎週金曜、東本郷自治会館内で小中学生に朝食の無料提供を続けている「朝ごはんを食べる会」の活動を紹介。「自立した子どもの育成」を目指しているとし「将来、自治会長になりたい」と話す子どもも現れたことなども伝え、注目を集めた。
白山地区で「見守りのネットワークづくり」に尽力している小坂会長は、近年の課題として、高齢者の中にはコロナ禍を機に引きこもりに陥ってしまった人たちがいることなどを例示。交流機会の創出を目指し、サツマイモ掘りや大根の収穫などの農業体験、健康福祉マージャン、ラジオ体操の実施などに取り組んできたことを紹介した。村井教授から「活動を継続する秘訣は?」と尋ねられると「私たちも参加者も楽しめるように活動すること」と答えていた。
地域福祉の推進について、村井教授は「『温かいおせっかい』で人を巻き込み、仲間づくり、つながりづくりをすることが大切」と語った。
来場者からは「地域での居場所づくりなど、興味のある話を聞けて良かった」「引きこもりの高齢者が社会復帰できるようなボランティアがあれば良いと思う」などの感想が聞かれた。
功労者らを表彰
また式典では、長年社会福祉に貢献を続けてきた個人への表彰状、同協議会の「善意銀行」への寄付に関わった人に向けた感謝状、日本赤十字社の活動に協力した人たちへの感謝状が贈られた。受賞者は以下の通り(敬称略)。
◆表彰/【民生委員・児童委員】長島豊子(白山地区)、三浦文子(山下地区)、小林恵(新治西部地区)、石川多美(十日市場ヒルタウン地区)、高橋すみゑ(霧が丘地区)、佐藤英一(長津田地区)【保護司会】菅野彩子(緑保護司会)、百武昌夫(同)【更生保護女性会】稲木敏子【自治会】鈴木和美(十日市場ヒルタウン連合自治会)、上田公代(霧が丘連合自治会)、福田幹男(長津田自治連合会)【民間社会福祉施設団体等従事関係者】桃井信子(介護老人保健施設みどりの杜)、山崎みゆき(そよかぜ保育園)、渡部陽子(横浜市緑区生活支援センター)【地区社会福祉協議会】小嶋清美(東本郷地区)、西原悦子(三保地区)、小林弘(長津田地区)【ボランティア等自主活動関係者】横田治子(長津田地域ケアプラザ)、松岡律子(同)、神之田ひろ子(同)、井出與志雄(中途障害者地域活動センター緑工房)【老人福祉活動関係者】鈴木雅子(東向地睦会)、相田明治(むつみ自治会老人クラブ)【障害者の自立及び障害福祉活動】上條佑太(緑区育成会)
◆感謝/高橋欣也(故上道武遺言執行者司法書士)
◆日本赤十字社感謝(協賛委員功労)/井上敏正(長津田自治連合会)、岡田卓哉(グランシーナ田園都市自治会)、崎詰素之(東本郷地区連合自治会)、川崎道夫(東本郷日鋼自治会)、織裳昇(鴨居第八地区自治会)、太田信夫(竹山二丁目自治会)、臼井孝一(新治中部地区連合自治会)、齋藤宏和(中山自治会)、大島行雄(上山自治会)、櫻井憲一(北八朔上自治会)、松浦正義(新治西部地区連合自治会)、河原忠彦(御前田自治会)、吉田隆行(サンクタスシティ長津田みなみ台レジデンス自治会)