『やよい軒』と『大戸屋』の生姜焼き定食をガチ比較!テイクアウトでどっちが美味しい?
和式定食のド定番「生姜焼き定食」。定食チェーンはもちろん、とんかつ屋さんや個人料理店でもよく見るメニューであり、家庭でも親しまれるみんな大好きな定食です。
ただし、日本人がよく食べ慣れた味である分、各店ともに強いこだわりを打ち出して提供しているようにも思います。そこで今回は定食チェーンの2大巨頭『やよい軒』『大戸屋』双方の「生姜焼き定食」をテイクアウト。双方の違いは何かと、それぞれのこだわりや特長に、忖度抜きで迫りたいと思います。
【やよい軒】しょうが焼き定食(税込730円)
野菜との絶妙バランスと圧倒的コスパが◎
まずは『やよい軒』の「しょうが焼き定食」を見てみましょう。まず、惹かれるのが税込730円という低価格。ラーメン1杯でも千円に近い価格が珍しくなくなっている中で、バランスの取れた「しょうが焼き定食」をこの価格でいただけるのがかなり嬉しいところ。
また、今回は比較のために双方ともテイクアウトしていますが、店頭で食べる場合、プラス30円(普通盛り)でもち麦ご飯に変更できる他、デフォルトの白米であればなんとおかわり自由。さらに漬物は各テーブルに置かれた漬物鉢から自由に取れる仕組みです。
お腹いっぱい食べたい人にもできる限り対応する『やよい軒』の良心を強く感じます。
味もまた美味!生姜タレで味付けられた豚肉は柔らかい口当たり。豚肉の旨みが口一杯に広がり、ご飯はもちろん野菜などもどんどん進みます。
まや、生姜焼きにはもやし、玉ねぎが一緒に和えるように炒められており、この食感の違いを口の中で楽しめるのも嬉しいところ。
優しいコクの味噌汁と一緒にいただいてもくどく感じず、かなり完成された定食のように思いました。テイクアウトでもこれだけ美味しいのだから、店頭での出来立てはさらに美味しいと思います。
【大戸屋】豚肩ロースの生姜焼き弁当(税込1190円)
「高級生姜焼き」がクセになる
続いては『大戸屋』の「生姜焼き定食」をいただきましょう。『大戸屋』ではテイクアウト用の「豚肩ロースの生姜焼き弁当」を用意していますが、その価格税込1190円。
千円超えの価格を前に一瞬固まりますが、しかし、味には定評がある『大戸屋』です。これで「高いだけ」というわけではなかろうと、期待が胸に膨らみます。
まず、大ぶり・厚めカットの豚肩ロース肉を口にした瞬間、やや塩味強めの生姜タレの風味と高品質の豚肉の旨みが脳に焼きつきます。豚肩ロースなので赤身感と脂感の双方を程よく楽しめるわけですが、パンチある味わいの中に奥深い品の良さもあり、なかなかクセになる味わい。ご飯がどんどん進む絶品生姜焼きです。
また、箸休め的にいただく、漬物、ほうれん草の黒胡麻和え、きんぴらなどとも相性が良く、もはやデパ地下の高級弁当にも劣らない味だと思いました。
コスパを求める場合は『やよい軒』、高品質な味を求める場合は『大戸屋』
正直、筆者がこれまでに食べてきた「生姜焼き定食」で「これは美味しくない!」「これは生姜焼きではない!」というものはありませんでした。
しかし、さすが定食チェーンの2大巨頭『やよい軒』『大戸屋』の「生姜焼き定食」は、家庭では真似することができない味わいである一方、各ブランドのコンセプトや矜持が強く反映されているように感じました。コスパ・野菜とのバランス・物量感を求める場合は『やよい軒』、完成度の高い高級な「生姜焼き」を求める場合は『大戸屋』……こんな風に食べ分けると良いと思いました。
日本人ならみんな大好きの食べ慣れたド定番メニュー「生姜焼き定食」。たかが「生姜焼き定食」されど「生姜焼き定食」とも思う奥深い味の違いを楽しむことができました。
(うまいめし/松田 義人(deco))