ブックオフHDの堀内康隆社長ら経営陣が従業員の不正行為に対する経営責任で報酬を返上・減額
中古品買取大手のブックオフグループホールディングス(以下、ブックオフHD)は11月12日、従業員による架空の買い取りや在庫の不適切な計上などの手口による不正行為について、経営責任を明確にするために役職者の報酬を返上・減額すると発表した。
従業員による不正行為は、5月28日にブックオフHDが運営する店舗で約3000万円分のアパレル在庫に帳簿との差異が判明したことをきっかけに発覚し、6月4日から10月にかけて棚卸しを行ったところ、他店でも架空買取など複数の不正行為が発覚した。特別調査委員会の調査報告書によると、26店舗と1事業部で不正行為が行われ、合計29事案が確認できたという。
ブックオフHDは、11月から2025年1月までの3カ月間の月額報酬について、堀内康隆社長が30%、取締役2人が10%、執行役員2人が10%を返上した。さらに、2024年5月期の決算発表が不正行為の内部調査や実態解明に時間を要したことで3カ月遅れたことに対する責任として、業績連動報酬も減額した。堀内康隆社長が30%、取締役2人が30%、執行役員2人が8〜15%、ブックオフコーポレーションの執行役員4人が9〜17%を減額した。
ブックオフHDは再発防止策を発表しており、コンプライアンス体制を強化していくとしている。