大庭中 校内に相談カフェ誕生 保護者らの悩みに寄り添う
大庭中学校(小澤明雄校長・546人)の一角に4月、コミュニティーカフェが誕生した。切り盛りするのは大庭と小糸みんなの学校運営協議会会長で大庭中学校コーディネーターの細沼恵美子さん。「大庭中に関わることでしたらどなたでもお気軽にお立ち寄りを」と呼び掛ける。学校、家庭、地域をつなぐ新たな試みとして注目されている。
大庭中学校みんなの居場所みんコミカフェ「Cocon」(ココン)と名付け今月14日にオープンした。「Cocon」はフランス語で温室といい、温もりと居心地の良さを表現したという。
学校行事、長期休みを除く毎週月曜日の午前9時から正午まで開く。
場所は校門のすぐそばで、校舎内を通らずに直接入ることができ、来校しやすい環境を整えた。メールでの予約も可能で1対1の相談もできる。訪れやすい、相談しやすいを大事にした。
発案は細沼さん。学校運営会議のほか、湘南大庭地区の小中高生とともに市民センターにカフェ形式のコミュニティースペースを運営している。その中、より学校に密着して寄り添える場を作ろうと考えた。「子育て、学校生活の不安や悩みはみなさんお持ち。でもどこに相談できるのかがわからないという方も多い」と背景を話す。
校内設置にもこだわった。「学校のことは学校で。相談場所としてわかりやすくしたかった」とする。また「必要に応じて校内を一緒に見ることができる。自分の子どもが通う学校の雰囲気を感じられるのも安心につながる」と説く。
保護司も務める経験から、学校側に伝えてほしいなどの希望がなければ相談内容は守秘とする。
学校、保護者も期待
設置には中学校の理解もあった。小澤校長は「地域に開かれた学校運営を支援してくれる活動」と期待を寄せる。
12月に話を持ち掛けられた時も新しい試みに可能性を見出し、早期実現に向けて背中を押してくれた。細沼さんは「校長先生を始め職員の皆さんのご理解、ご協力があってこそ」と感謝を示す。小澤校長も「継続が大事。ゆっくりでいいのでご家庭、地域とよりつながるきっかけに」と見守る姿勢を示す。
保護者も取り組みに好意的だ。今年1年生の息子を通わせる田中光俊さんはこの活動を知り「学校に直接でなく、間に入って相談を受けてくれる。保護者のみなさんの相談のハードルを下げてくれる」と話した。
細沼さんは「まずは知ってもらい気軽にお話をする、そこから始めたい」と笑顔を見せた。
予約メールはemikotaro2@gmail.com。