私たちはなぜ<水族館のクラゲ>に癒されるのか? その理由を考えてみた
水族館で私たちに癒しを与えてくれる存在、クラゲ。クラゲを見ているとなぜ癒されるのでしょうか。
クラゲがゆったりと漂っている動きを見ていると、とても穏やかな気持ちになることができます。最近ではSNSや動画などでも、クラゲの動画はとても人気があるようです。
筆者は生き物の中でも特にクラゲが大好きで、クラゲを見るためだけに水族館へ何度も足を運んでいます。毎回見ても飽きないくらいクラゲは可愛くて、癒される存在です。
では、なぜ我々ヒトはクラゲに癒されるのでしょうか。
私自身の経験では、クラゲが持つ“非日常性”が癒しを与える大きな理由ではないかと思います。クラゲの存在は日常の悩みや緊張から私たちを解放し、心をリラックスさせてくれるのです。
クラゲの動きによる癒しの効果
まず癒される理由の1つとして、“クラゲの動き”が挙げられます。
クラゲは独特な動きをしていて、身体を萎ませたり膨らませたりしながら水中を漂っています。
その姿はまるで水の中を漂う妖精のよう。クラゲの傘の開閉運動は一定のリズムで繰り返されており、まるで人間の拍動や呼吸と自然と合っていく錯覚を覚えます。
水槽をたゆたうクラゲを眺めていると、自然と心身が落ち着いてきた──なんて経験はありませんか?
クラゲのゆったりとした動きに気持ちを向けるだけで、日常生活から離れることができるのです。
水族館の照明も癒しの理由
水槽内の照明、そしてクラゲの透明な体も癒しには欠かせません。クラゲの体を光が透過したり反射したり──そうすることで、水槽内に静かな空間が生まれます。
暗い照明の中で浮かんでいるクラゲを眺めていると、まるで小さな宇宙の中に自分だけの世界にいるかのような感覚になります。
こうした体験は、なかなか日常生活では味わうことができません。
水族館によっては、クラゲの美しさを最大限に楽しんでもらうため、また、没入感を高めるために照明や香りにまでこだわっている場所もあります。
水槽内をゆっくりと泳ぐクラゲの癒し効果を感じることができるのは、水族館の演出や設計、飼育スタッフの方々の努力の賜物です。
何も考えずただ見ていられる存在
クラゲは何も考えずに見ていられる存在でもあります。
私自身、水族館に行ってクラゲを見ていると、気づいたら時間が経っていたことが何度もありました。普段の生活では仕事や家事など、常に何かに意識を働かせなければなりません。
一方でクラゲは見ているだけでよい存在であり、こちらに何も求めてくることはありません。自分の気持ちをクラゲに向けるだけでよいというのは、単純なことかもしれませんが、心の疲れを減らしてくれます。
皆さんもぜひ癒しを求めて、水族館へクラゲを見に行かれてはいかがでしょうか?
(サカナトライター:Akari)