『六甲ケーブル』の運賃が春から「値上げ」されるみたい。大人・小児ともに改定、通勤・通学定期は据え置き
画像:神戸公式観光サイト Feel KOBEより
リニューアル工事が行われている『六甲ケーブル』の運賃が、この春から改定されることになりました。神戸市灘区高羽西山8-2
六甲山上と神戸の市街地を結ぶ「六甲ケーブル」は、1932年(昭和7年)に開業した歴史あるケーブルカーです。
約2年にわたるリニューアル工事が進められていて、今年1月6日(月)~4月12日(土)(予定)まで全線で運休中。その間はバスでの代替輸送が実施されてます。
その運休から明けた2025年4月13日(日)から、運賃が値上げされることになりました。
現行の普通旅客運賃(片道)は「600円」ですが、4月13日からは「800円」にアップします。
種別2025年
4月12日まで2025年
4月13日以降大人片道600円800円往復1,100円1,550円小児片道300円400円往復550円780円回数券
(無記名式11券片)大人6,000円8,000円小児3,000円4,000円
これに伴い、大人往復運賃、小児運賃も改定。大人往復運賃は1,100円から1,550円(+450円)、小児運賃は片道300円が400円(+100円)、往復が550円から780円(+230円)に。
回数券では、無記名式(11枚つづり)の大人が現行6,000円から「8,000円」に、小児が3,000円から「4,000円」にアップするんだそう。
なお記名式(23枚つづり)は、2025年4月12日(土)をもって発売を終了する予定です。これまでに発売した回数乗車券は、券面記載の有効期間満了まで利用可能です。
通勤・通学定期運賃は、現行通り据え置きとなります。
定期運賃
通勤定期(大人)1カ月 8,160円/3カ月 23,260円/6カ月 44,060円
通学定期(大人)1カ月 3,310円/3カ月 9,430円/6カ月 17,870円
通学定期(小児)1カ月 1,660円/3カ月 4,720円/6カ月 8,940円
改定理由は「安全性向上と施設・整備の改善」など
運賃の改定理由は主に「六甲ケーブル線の安全性向上と施設・整備の改善」「リニューアルに伴う長期運休」「厳しい経営状況」の3つです。
六甲ケーブル線は2022年に、ケーブルカーの台枠フレームの亀裂によって2度の運休が発生。経年に加えて、六甲山の厳しい気象環境の影響などにより施設・車両の老朽化が進んでいたんだそう。
そこで、安全管理体制を拡充し、人員・施設両面で投資して体制を強化するため、2024年から神戸六甲鉄道の親会社である阪神電鉄に鋼索鉄道施設を譲渡。
阪神電鉄のノウハウと資金を活かして安全性アップと施設・整備を整えます。神戸六甲鉄道は、六甲ケーブル線の運行と設備管理に特化する形にしたそうです。
上記の事業体制の変更により、昨年改めて旅客運賃上限設定の認可を申請。認可が下りた後も現行の運賃を維持してきましたが、今回の大規模リニューアルを実施するため、長期的に運休する必要がでてきました。
六甲ケーブルの運休中は、代行バス輸送の費用が発生する一方で、観光目的の利用客が減少する見込みなんだそう。
物価高や雇用賃金増加といった経費の増大もあって、厳しい経営状況が続くとみられることも、理由の一つとして挙げています。
運賃改定日
2025年4月13日(日)
六甲ケーブルの運行・設備管理に特化することになった神戸六甲鉄道は、引き続き経営努力していくとともに、運賃改定によって、安全で安定したケーブルカーを継続して運行するとしています。