ソフトバンクはこのまま独走するのか?12球団で唯一「勝率10割」を示す驚異のデータとは
リードを守り切るソフトバンク救援陣
プロ野球の2024年シーズンも半分が過ぎ、パ・リーグはソフトバンクが首位を独走している。西武と同率首位となった4月4日から一度もトップの座を明け渡していない。
柳田悠岐がケガで離脱しても、三冠王さえ狙える近藤健介を筆頭に、山川穂高、栗原陵矢、周東佑京らが並ぶ強力打線は衰え知らず。12球団トップのチーム打率.257、325得点を誇る。
強力打線の陰に隠れがちだが、投手陣の踏ん張りも首位独走に大きく貢献している。先発陣はもちろん、リードを守り切る救援陣なくして現在の成績はないだろう。
そこで今季の先制した試合、6回終了時にリードしている試合の勝率を調べてみた。ランキングにしたのが下の表だ。
先行逃げ切りの勝ちパターン確立
ソフトバンクは先制して勝った試合が12球団断トツの38勝、勝率.826をマークしている。勝率2位のロッテが.757だから、ぶっちぎりだ。
さらに6回終了時点でリードしている試合は34勝で勝率10割。先行逃げ切りの勝ちパターンを確立している。
33試合で2勝2セーブ23ホールドの松本裕樹、27試合で4勝1敗10ホールドの津森宥紀、26試合で1勝13ホールドの藤井皓哉、22試合で3勝7ホールドのヘルナンデスら中継ぎ陣が軒並み好成績。7月5日に登録抹消されたが、クローザーのロベルト・オスナも30試合で2敗20セーブ4ホールド、防御率3.99をマークしている。
救援防御率はトップではないものの、広島、阪神に次いで3位の2.17と優秀。5回以前を含めても逆転負けは12球団最少の8試合しかなく、勝てる試合を確実にものにしていることが分かる。
阪神、オリックスが勝ち切れないことを示すデータ
逆に先制した試合の勝率が最も低いのはヤクルトの.595。パ・リーグでは西武が.667でワースト1位だ。
この両チームは6回終了時にリードしていた試合の勝率も、ヤクルトが.778で11位、西武が.769で12位。それがそのままチームの順位にも反映され、両リーグ最下位となっている。
昨季、盤石の投手陣を擁して日本一に輝いた阪神も、今季は6回終了時点でリードしている試合の勝率は.833で10位とふるわない。リードを守り切れていないことが混戦を抜け出せない理由のひとつだろう。
同じことはパ・リーグ3連覇中のオリックスにも言える。6回終了時点でリードしていても勝率は8位の.861。昨季46試合で20ホールドを挙げた宇田川優希が今季は6試合のみ、昨季53試合で9セーブ27ホールドを挙げた山﨑颯一郎も今季は7試合しか登板していないことが大きく影響している。
ちなみに昨季の阪神が6回終了時点でリードしていた試合は勝率.929、オリックスは.944だった。勝てる試合を落としていてはチーム成績が伸びないのも当然だ。
そう考えると、ソフトバンクはさらにケガ人が出るなど余程のアクシデントがない限り、盤石ではないだろうか。パ・リーグの他球団が打倒ソフトバンクを果たすには、何よりもまず先制点が重要と言えそうだ。
※成績は7月9日終了時点
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記事:SPAIA編集部