プロに教わる「白子の下処理」の方法。おうちでも臭みゼロでとろける食感に
プロに教わる完璧な白子の下処理方法
やわらかくて、口の中でふんわりとろける白子。新鮮な白子を手に入れたら、下処理を丁寧におこなって調理するのがおいしくいただく秘訣です。この記事では、白子の下処理方法をご紹介します。それぞれの工程のポイントを押さえておこなってみてください。
教えてくれた人
首都圏・近畿圏で316店舗展開する食品スーパーマーケット「ライフ」。毎日新鮮な鮮魚を多数仕入れ、切身・刺身のほか、簡単・便利なミールキットやレンジ漬魚など多数取りそろえています。
ライフでは、国内で初めて生魚で“機能性表示食品”に認定された「伊勢黒潮まだい」や、1切あたり100億個以上の乳酸菌を含んだ「健美銀鮭」など健康に気を使ったオリジナル商品も展開しています。
そもそも白子の下処理はなぜ重要?
下処理をしないとどうなる?
白子を下処理しないと、生臭さが出てしまいます。おいしくいただくためには風味が大事なので、丁寧に下処理をおこないましょう。また、衛生面においても食中毒のリスクを軽減するために下処理がとても重要です。
白子の下処理で得られるメリット
白子を下処理すると、生臭さが消え、濃厚な味わいをダイレクトに感じられます。食感もなめらかになりますよ。
白子の下処理の手順
1. 塩で優しく揉み洗いする
ボウルに白子と塩を入れて全体を馴染ませるようにしながらやさしく揉みます。揉んでいるとぬめりが出てきます。塩揉みは白子のぬめりを取り除くために必要です。塩でもみ洗いすることで食感がよくなります。
2. 汚れと塩分を洗い流す
塩もみした白子の汚れやぬめり、塩分を洗い流します。崩れやすいので、溜めた水に流水を流し入れながらやさしく洗いましょう。
3. 筋と血管を丁寧に取り除く
筋や血管は、引っ張りながら包丁で削ぎ切るようにして取り除くときれいに取れます。包丁に慣れていない方はキッチンバサミを使用するのもおすすめです。食感を左右するので、なるべく丁寧に取り除きましょう。
4. 用途別の湯通し方法
白子をひと口サイズに切り分け、ひとつずつ湯通しします。切り分ける際は、筋部分で切ると白子が崩れにくいです。
火を通す際は、約70~80度の沸騰直前の温度で約1分ゆでましょう。温度と時間を守ることで、白子の風味を損なわずおいしく仕上げることができます。
まとめて湯通しすると鍋の温度が下がるので、適量で(一度に白子ひとつ分)湯通しするのがポイントです。あらかじめ氷水を準備しておき、湯通しのあとすぐにで冷やしましょう。
白子の下処理でありがちな失敗とプロに聞く対策方法
白子の下処理でありがちな失敗をご紹介します。対策方法を知れば失敗を未然に防ぎ、はじめてでも失敗なく下処理に挑戦できますよ。
失敗例①:白子が崩れてしまった
白子は繊細なので、崩れやすいです。水洗いをする際はやさしく洗いましょう。また、ひと口サイズに切り分ける際は筋部分で切るようにすると崩れにくくなります。
そして火を通す際は、火を入れすぎてしまうと崩れやすくなるため、温度と湯通しの時間が大切です。また湯通しの後はすぐに氷水で良く冷やすのも崩れにくくするコツです。
失敗例②:下処理後も生臭い
筋や血管が多く残っていると生臭さが出てしまいます。丁寧に引っ張りながら切り落とすようにして取り除いてください。
失敗例③:湯通ししたら白子が硬くなった
湯通しの温度が高い、もしくは長い時間茹ですぎると白子は硬くなるおそれがあります。湯通しの際は茹ですぎに注意してください。
白子は丁寧に下処理しておいしくいただこう
せっかく購入した白子は、おいしくいただきたいですよね。下処理は一見むずかしそうに思えるかも知れませんが、意外と簡単です。
一つひとつの工程を丁寧におこなえば、失敗なく適切な下処理ができ、風味豊かで濃厚な口当たりの白子が味わえますよ。ぜひ挑戦して旬の白子を楽しんでみてください。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。
ライター:稲吉永恵(野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ)
監修:ライフコーポレーション 水産担当