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新潟県豆腐商組合上越支部の名物「おぼろ汁」 10月18、19日の「越後・謙信SAKEまつり」で最後の販売へ

上越タウンジャーナル

開催20回目を迎える秋の恒例イベント「越後・謙信SAKEまつり」が2025年10月18、19の両日、新潟県上越市の高田本町商店街で開かれる。会場には毎年出店してきた県豆腐商組合上越支部による名物「おぼろ汁」も並ぶが、組合員の高齢化などを理由に今年が最後の販売となる。

《画像:渡邉顧問(右)と中島組合長》

「おぼろ汁」は、とろみのついたしょうゆベースのだし汁、おぼろ豆腐が入り、同市の法事などでは欠かせない郷土料理として昔から親しまれている。組合では、おぼろ汁の継承や県外客への認知向上を図ろうと、同組合の渡邉秀市顧問(74、万九渡邉食品)の声掛けで2014年の第9回から出店した。

「売れないだろう」。軽い気持ちで出店したが、「日本酒に合う」の声や、冷え込む季節に温かい汁物を求める人も多く、「冷えた体が温まる」と初年から好調な売れ行きをみせ、イベントへの参加は組合の恒例となった。

販売を毎年心待ちにするリピーターも増加。密閉容器や鍋を持参し、大量購入する客の姿も見られるようになり、「(自分たちが)会場を回ることができないほど行列が出来ることもある」(渡邉顧問)。平均すると毎年2日間で2500杯を販売し、多い年は4000杯を売った。

《画像:過去の出店の様子(組合提供写真)》

調理の仕込みは中島優組合長(76)が営む本城町の中島食品の調理場で行う。組合ではそばつゆベースに上越産大豆を使って作ったおぼろ豆腐、油揚げを加える。塩を少々入れるのがポイントで、味がまろやかに仕上がるという。片栗粉でとろみをつけると冷めにくく、長時間、熱々を味わえる。

《画像:カップ1杯200円で販売する》

組合によると昭和40年代、上越地域では126軒が組合に名を連ねた。現在、SAKEまつりでの販売には12軒ほどが携わり、このうち豆腐を製造しているのは4軒にまで減少したという。組合員が高齢となり、後継者も不在となる中、20回の節目で出店終了を決めた。

中島組合長はこれまでを振り返り、「(組合の)仲間たちと情報交換をしたり、協力したり、活動で視野も広がった。人生の質も豊かになった。毎年楽しみにしてくださる方もたくさんいた。皆さんに感謝している」と述べ、渡邉顧問は「願いは上越市の郷土料理、おぼろ汁を覚えていてほしい。最後にぜひ味わってもらいたい」と話した。

カップ1杯200円。ブースは本町3の高田まちかど交流館(旧第四銀行高田支店)前。「上越名物 家庭料理おぼろ汁」ののぼりが目印。販売時間は18日が午前11時〜午後7時、19日が午前10時〜午後4時。

第20回越後・謙信SAKEまつり2025の開催について | 越後・謙信SAKEまつり - 新潟県上越市で開催される上越のお酒とグルメが大集合するイベントです。( https://www.kenshinsake.com/about2025/ )

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