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記者まちかど探訪 中原区のお雑煮事情は 読者アンケート しょうゆ味が最多

タウンニュース

中原区のお雑煮事情は

新年の食卓を彩る料理といえば「お雑煮」。日本の伝統料理として、各家庭で親しまれている。

お雑煮は、餅や野菜などを一緒に煮た料理。起源は、平安時代、または室町時代と諸説ある。餅は、ハレの日に食べるおめでたいものとされ、年神様に備えた餅を野菜などと一緒に、その年の初めにくんだ水で、新年最初の火で煮て、正月に食べたことが始まりとされる。

農林水産省のウェブサイト「うちの郷土料理お雑煮東京都」では「室町時代、京都では丸餅に味噌仕立ての雑煮を公家はおもてなし料理として、上級武家は慶事料理として、正月以外にも食していた料理である。雑煮が身分に関係なく正月の祝い事に食べられるようになったのは江戸時代から」とある。

そのお雑煮、地域や家庭によって違いがある。同サイトによると「参勤交代などの文化の交流の中で雑煮は全国各地へと広がりをみせる」とあり、そこでさまざまな味へと変化していったことが推測される。

では、中原区ではどんなお雑煮が食べられているのか。中原区は、古くから中原街道を中心に交通の要所として栄え、農村地帯が広がっていた。その後、京浜工業地帯の一端を担い、社宅が数多く存在し、バブル崩壊後は川崎市の再開発拠点としてタワーマンションなどが立ち並び、現在は、古くからの居住者と新住民が多く住むまちとなっている。

そんな中原区のお雑煮事情を本紙では調査した。紙面募集、記者取材時の聞き取り、企業や団体などの協力で68人から回答を得た。

「角餅」「鶏肉」が一位

アンケートの設問は、味(しょうゆ、みそなど)、餅の種類(丸餅、角餅、焼く、煮るなど)、具材。その結果、味では、「しょうゆ(おすまし)」が61件と最多。次いで多かったのが「白みそ」の6件。しょうゆの中でも出汁に使われているのが「カツオ」「昆布」「煮干し」「とびうお」と答えてくれた人もいた。

農水省のサイトによると「当初は江戸も味噌仕立ての雑煮を食していたが、元禄年間になると下総の野田と銚子で醤油の生産がさかんになり、江戸っ子好みの濃口醤油の雑煮が確立されるようになる。このようにして、江戸雑煮は現在の醤油を用いたすまし汁になった」とある。東京に近い中原区は、江戸雑煮の流れをくむ地域の人たちが多いことが伺える。

餅については、「角餅で焼く」が44件で最多。次いで「丸餅で煮る」が多かった。「のしもち」「あんこ入りの丸餅」という答えもあった。

具材で多かったのは、「鶏肉」「人参」「大根」「里芋」。葉物だと、「小松菜」「三つ葉」「ほうれん草」を入れるという声も。少数派の具材は「スルメ」「鮭」「鴨肉」「えび」「はんぺん」「鮭」「納豆」なども。

記者が聞いた中で珍しかったのは、油揚げに餅・人参・しいたけ・たけのこを巾着にして煮る、大根・人参・スルメ・高野豆腐・しいたけを全部千切りにして入れるという食べ方だった。自宅では作らず、実家に帰省した時にしか食べないという人や、正月に限らず年中食べているという人もいた。

家庭でお雑煮を食べつつ、身近でも異なるお雑煮が食卓にあがっていることを想像しながら、新年を楽しんでみては。

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