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「日焼け止めクリームの前にサングラス」。洗濯干しの意外な落とし穴とは? 眼科医がオススメする完全日焼け止め対策。

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「日焼け止めクリームを塗る前に、まずサングラスをかけるべきです」――。一般的に紫外線対策といえば、日焼け止めクリームが真っ先に思い浮かびます。しかし、さいたま市・伊藤医院の眼科医、有田玲子医学博士はこう語ります。「肌をどんなに紫外線から守っても、眼が無防備な状態では、全身の紫外線対策としては不十分です」その理由は、「眼から日焼けする」という現象があるからです。

洗濯物を干す時間もサングラスが必要?

「動物実験では、眼を紫外線にさらした状態だと、肌に日焼け止めを塗っていてもメラニンが増加することが確認されています。これは、眼が紫外線を感知することで、体全体にメラニン生成を促す合図が送られるためと考えられています」と有田医師は説明します。

つまり、眼をしっかりと紫外線から守らなければ、肌への紫外線対策の効果も半減してしまう可能性があるのです。

「洗濯物を干す10分程度の短い時間でも油断は禁物です」と有田医師は警鐘を鳴らします。紫外線は肌のシミやシワ、皮膚がんのリスクを高めるだけでなく、眼の病気にも深刻な影響を与えます。

治療法がない加齢黄斑変性症とは?

白内障は紫外線を浴びることで約2倍のリスクが高まり、最も深刻なのは加齢黄斑変性症です。

白内障は手術で改善可能ですが、加齢黄斑変性症には現在のところ根本的な治療法はなく、進行を遅らせる対症療法が中心です。この病気は、視界のど真ん中から視力を奪っていく恐ろしい疾患であり、老化だけでなく紫外線もその大きな原因の一つとされています。

紫外線によるダメージは蓄積型で、「どれだけの紫外線を眼に取り込んだか」が将来の眼の健康を大きく左右します。

蓄積型の紫外線を浴びないことが最善策

「特に中高年の方は注意が必要です。2、30年前はオゾン層破壊の影響で紫外線が強まっていると頻繁に報道されていましたが、当時はサングラスをかける習慣がある人は少数でした。長年にわたり蓄積された紫外線ダメージが、今になって表面化してくる可能性があります」と有田医師は指摘します。だからこそ、「予防」が何よりも重要なのです。

また、白内障手術を受けた人も油断は禁物です。挿入された人工レンズにUVカット機能がない場合もあるため、手術を受けた医療機関に確認することが望ましいといいます。

「紫外線は多方向からさしこんでくるため、100%紫外線をカットできるサングラスやメガネは存在しません。しかし、UVカット機能のあるものを着用することで、眼に入る紫外線量を大幅に減らすことができます。それは、将来の眼の健康を守るための最も効果的な投資なのです」と有田医師は強調します。

今日から、日焼け止めクリームを手に取る前に、まずは紫外線カットサングラスをかける習慣を身につけること。それが、眼と肌を守るための新しい基準となるかもしれません。

文/長谷川恵子

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