里山の一軒家で味わうジビエ!淡路島「bistro La Grace」で極上フレンチに感じる幸せ 淡路市
淡路島北部の里山・興隆寺に、一軒家の創作フレンチレストラン「bistro La Grace(ビストロ・ラ・グラース)」(淡路市)が昨年12月に開店しました。
同店は、淡路市が地域活性化をめざし立ち上げた複合施設『興隆寺ヴィレッジ』の、農家レストランとしてオープン。閑静な森の中、浮かぶように立つ大きな屋根の建物が印象的です。
店内に入って、窓からの眺めに感動!ほぼ四方がガラス張りの店内では、どの席からも大きな木や緑の野原が見晴らせて、自分自身が静かな森の佇まいに溶け込むような不思議な感覚に包まれます。
同店のオーナーシェフは、ホテルや日本国総領事館公邸の料理人として腕を磨き、神戸の大人気店『TOOTH TOOTH』の総料理長も務めた松下平さん。フロアを担当するのは、奥さまの住子さんです。
同店では、地元・興隆寺で獲れたイノシシや淡路島産の新鮮な食材をふんだんに使用した創作フランス料理を提供。本日は、カジュアルランチコースを頂きました。
まずは、シェフご自慢の『人参とミカンのスープ』。地元産のにんじんと洲本市・平岡農園のみかんのピューレを、クリーミーなポタージュスープに仕上げました。素材の優しい甘さの中に、黒コショウのミニョネット(粗挽き)がアクセントになっています。
こちらは、シェフ曰く“淡路島が詰まった”『オードブルサラダ』。興隆寺で採れた様々なリーフ野菜の下に、ヒラメや紋甲イカなど淡路市・仮屋漁港で水揚げされた魚介類と「温度卵」が隠れています。各素材に細かい味付けが施されていて、口に運ぶたびに小さな発見があります。
メインは、肉と魚4種類の中から選べます。記者は「興隆寺産猪の赤ワイン煮込」をチョイス。一口食べてその柔らかさに驚きました。じっくりと煮込まれてホロホロと口の中でほどける猪肉は、ジビエ特有の臭みはまったく感じず、豊かな旨味が口いっぱいに広がります。自家製のフォカッチャに付けて、ソースも堪能。
デザートは、『白ワインジュレ』と『ハチミツとシナモンのアイス』。アイスの下にジュレが隠れていて、ぷるぷると揺れる様が楽しいひと皿。同店オリジナルブレンドのコーヒーは酸味も苦味も少なく、口当たりの良い一杯です。
どのお皿も素朴だけれど、作り手の確かな技を活かして、細部にまで心を配った丁寧な料理ばかり。「苦味・甘み・酸味。いろんな味を楽しんで、最後に“美味しかった”と言ってもらえたら」と話す松下シェフ。本当に、 “ほおっ”と幸せな気持になる料理たちでした。
実は、TV番組「ちちんぷいぷい」のキッチンコーナーに長年レギュラー出演していた松下シェフ。記者は、番組同様のシェフの穏やかな笑顔と気さくな話しぶりにすっかり魅了されました。
「ウチのお店のコンセプトは“忘・日・常”なんですよ」と奥さま。淡路島の多彩な食材を活かした極上の料理に、シェフと奥さまがつくる暖かいお店の雰囲気。加えて、窓の外一面に広がる豊かな自然。しばし忙しない日常を忘れに、次はぜひ夜に訪れてみたいと思います。
行かれる際には予約が必須。「とにかく思い立ったらお電話ください」との奥さまのメッセージです。
場所
La Grace
(淡路市興隆寺720)
営業時間
昼 11:00~15:00(L.O. 14:00)
夜 17:30~21:00(L.O. 20:00)
定休日
水曜、不定休
駐車場
19台