その美味しさが全国に!エスビー食品も注目した元町『香美園』の神戸名物中華カレー 神戸市
神戸・元町にある広東料理店『香美園(こうびえん)』(神戸市中央区)が監修したレトルトカレーが、ヱスビー食品から新発売されたというニュースに驚き、さっそくお店に突撃してきました。
1967年創業、『民生』の姉妹店としてスタートした同店は、知る人ぞ知る神戸の名店ですが、中華屋さんなのに、なんと7~8割の来店者が名物の「中華カレー」をオーダーするそう。
入店すると、ほのかにカレーのいい匂いが漂っていることからも人気がうかがえます。今回、特別に2代目店主の藤原さんから作り方をレクチャーいただきました。
藤原さんが手にしたのは大きな中華鍋。まず豚肉を炒め、続いて玉ねぎとジャガイモを投入。スープを入れて調味した後、カレー粉と仕上げに水溶き片栗粉を入れれば、あっという間にできあがり。
オーダーが通るたびに1人前ずつ鍋で作られるのもポイントで、その手早さとスピード感をもって仕上げられる様子は、まさに中華料理の手法!
鍋からうつされるルーには、たくさんの具がたっぷりで、ゴロゴロと入っていくのがわかります。
深めの中華皿にのった神戸名物「中華カレー」がこちら!下のご飯が完全に隠れるほどのたっぷりのルーから、スパイスのいい香りが満ちて、食欲が刺激されます。
まずはルーをひと口。これが実に美味しい!無駄な主張や余計なものがない、研ぎ澄まされたシンプルな味から、しっとりとした滋味深さを感じます。これは同店秘伝のスープによるものだそう。
それぞれの具材は大きめで、なかでも存在感を発しているのは豚肉。モモやロース、バラなどいろんな部位の美味しさが融合するよう、切り落としを使うそうです。
そして、特筆すべきはジャガイモ!さきに鶏ガラスープで下茹でしているので、ホクホクからジュワッと美味しさが顔を出す仕掛けに驚き。また、淡路島産の玉ねぎは本来の味を生かすため、炒め時間はわずか2分ほどにおさえ、シャキシャキとした食感と程よい甘さを楽しめます。
「中華カレーは貿易港として発展した神戸ならでは料理。当時では珍しい海外のスパイスが入手できたことから、中華の料理人がいち早くアレンジして提供したと聞きます」と藤原さん。
今回、エスビー食品から「町中華シリーズ」の商品開発に声がかかったのは昨年の春。それから昨年末までのおよそ8か月間に、東京から運ばれたサンプルによるやりとりは10回以上で、香美園の味を再現するため、双方妥協を許さず、試作・調整を重ね生み出したのだとか。
「うちのカレーの一番のポイントは自慢のスープ。煮込んでいないのに深い味わいになるのは、このおかげ。たっぷりの野菜のうまみと、豚骨のコクの後に鶏ガラの風味の余韻を感じたもらえたら」と話す藤原さん。今回のレトルトカレーも後味が近く、ジャガイモの食感と味もお店のカレーと遜色ない出来だそう。
「今回、エスビーさんから、ありがたいお話をいただいた。お店に来られない人や県外の人にも楽しんで欲しい」と笑顔で語る藤原さん。ネットではすでに購入可能で、店頭には3月中旬から一部のコープ神戸とスーパーマルハチなどで並ぶそう。香味園でも販売中(300円・税込)なので、ストックしておけば、自宅でいつでもお店の味が楽しめますよ。
場所
香美園
(神戸市中央区元町通3丁目16‐2)
営業時間
11:00~15:00
17:00~20:30
定休日
月曜日