ロバート・パティンソン、コロナ禍とストライキで俳優を辞めようとしていた ─ 「ほぼ興味を失っていた」
『TENET テネット』(2020)や『THE BATMAN-ザ・バットマン-』(2022)など、ロバート・パティンソンは近年トップ俳優としての座をゆるぎないものにしている。しかし、コロナ禍をきっかけに、一時期は俳優業をやめようかと思っていたようだ。
パティンソンはのインタビューにて、「この数年の映画業界にとっては、新型コロナに始まり、その後はストライキがあったので、誰もが映画は死にかけているとしょっちゅう言っていました。かなり説得力がありましたね。僕もほぼほぼ興味を失っていました。少し心配にもなり始めていましたね」とコロナ禍を契機としたハリウッドの実態、そして自分自身を振り返った。どうやら関心を持てる作品に出会えなかったようだ。
「脚本を見ても分かるように、2年間、どの俳優も”何が起こってるんだ?クールなものが何もない”と言っていました。出てくるものすべてがクールじゃないとは言わないけれど、実際には、すべてがスタジオ的でした。」
新型コロナの感染が拡大した2020年といえば、パティンソンは監督作『TENET テネット』の劇場公開と映画『悪魔はいつもそこに』で、それぞれに異なる魅力を印象付けた。しかしその頃、パティンソン自身はキャリアの継続に迷いを抱えていた様子。事実、そこから2度のストライキに至るまで、ハリウッド全体は大きな苦境に立たされてきた。
その一方で、この頃は前向きな空気を感じてもいるようで、「ここ数か月を見ると、野心的な作品が目白押しですね。今年のにノミネートされそうな作品は本当に面白くなりそうだし、観客もワクワクする新しい監督たちが突然現れたような気がします」とコメント。目下、賞レースのフロントランナーとして注目される『ブルータリスト』の監督ブラディ・コーベットは友人であり、ショーン・ベイカー最新作の『ANORA アノーラ』も楽しんだようだ。
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『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督最新作『ミッキー17』で主人公ミッキーを演じているパティンソン。幾度かの延期を経て、いよいよ2025年3月に公開となる本作は、世界中が注目する一作となりそうだ。「映画熱の盛んな時期に出てきてくれることを願っています」と期待を込めている。
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「土星回帰(占星術において、人生に転機が訪れるといわれる期間)であれ何であれ、何が本当に起こったのかは分からないけれど、本当にクールなものが至るところにありますね。」とパティンソンは語る。ノーランとのとなる『オデュッセイア(原題:The Odyssey)』や、ゼンデイヤとする『The Drama(原題)』、そして『ザ・バットマン2(原題)』もパティンソンの果敢なチャレンジが当分続きそうだ。
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