夫・妻たちに聞いた!“家庭内別居”の始まり #2「受け入れるしかなかった」
夫婦として同じ屋根の下で暮らしていても、配偶者への気持ちや環境の変化が理由で同じ空間で過ごすのを避けるのが家庭内別居。
一緒にいないことが当たり前になると、そこから離婚に発展するほど気持ちが離れてしまうこともあります。
一方で、好きで家庭内別居を選んだわけではない、という夫婦も多いもの。
別々で過ごすきっかけはどこで生まれるのか、夫・妻たちに聞いてみました。
「妻と家庭内別居に踏み切ったのは、子どもが生まれたことがきっかけでした。
僕は看護師をしており勤務はシフト制で、夜勤や早出があるため生活リズムは不規則なほうです。
赤ちゃんの世話をどうしても妻に頼ることが多くて、『同じ寝室だとお互いに気を使うから』という理由で僕が客間で寝起きするようになりました。
数時間おきの授乳や夜泣きで妻が大変なのはわかっていて、協力する機会が少ない僕は妻から『寝室を分けたい』と言われたときは黙って受け入れるしかありませんでした。
問題は、夫婦で使っていた寝室を妻はすっかり自分の部屋にしてしまって、ベビーベッドなんかも持ち込んでリビングよりそこで過ごすことが多く、僕が家にいるときも出てこないこと。
狭い寝室よりリビングで話したいなと思っても、妻から『疲れているから休みたいの』『もうすぐこの子も寝るから』と断られたら、何も言えません。
仕事から帰っても出迎えてくれることも少なくなり、食事のときにやっと会話ができる感じで、毎日寂しいですね……。
赤ちゃんの世話が第一なのは理解できるのですが、このままじゃ本当に家庭内別居で生活が固定される気がして、何とかしなければと焦っています」(男性/31歳/看護師)
配偶者との関係に問題があって家庭内別居に踏み切ったのではなく、仕事の事情が家族の生活と合わずに仕方なく別々に過ごす道を選んだ、という家庭もあります。
特に赤ちゃんがいるようなデリケートな状態だと、合わせられないほうが譲歩するのは仕方ないともいえます。
一方で、配偶者が家庭内別居に居心地のよさを覚えてしまうと、自分との時間を大切にしてもらえないストレスも生まれるのですね。
今の状況を変えるには、配偶者ともう一度本音を話し合う必要があるのではと感じます。
(ハピママ*/弘田 香)