猫の『フード』を変えたほうがいいときとは?3つのタイミング 負担のない切り替え方もご紹介
1.ライフステージが変わったとき
猫は、その成長段階に応じて、必要な栄養バランスが変わってきます。
子猫用のフードは、成猫よりカロリーが高めに設計されていますが、それを成猫になっても与え続けることは控えましょう。カロリーオーバーで肥満になる可能性もあるため、1歳前後を目安に、成猫用のフードに切り替えてください。
一方、子猫に成猫用のフードを与えるのも考え物です。栄養バランスの不足はもちろん、まだ乳歯が生え揃っていなければ、硬すぎるかもしれません。
シニア猫の場合は、加齢に伴い不足しがちな栄養素をサポートするよう設計されている、シニア猫用のフードをオススメします。
気になる点は獣医師さんに相談しながら、最良のフードを選びましょう。
2.肥満や病気になったとき
日本の猫の肥満率は、およそ40%前後と推定されており、特に、避妊・去勢手術後は、肥満になりやすいと言われています。食事の量を調整するのもよいですが、ダイエットフードに切り替えるのにも適切なタイミングですので、栄養価を損なうことのない、良質なフードを検討してください。
また、病気の際には「療法食」に切り替えるよう促される場合がありますが、飼い主さんの自己判断で療法食を選ぶことはリスクとなります。
猫の病気の種類や進行具合、食の好みといった細やかな配慮が求められるため、必ず獣医師さんの専門的な指導に従って対応してください。
3.フードをどうしても食べてくれないとき
猫の嗜好性によっては、食飽きや好き嫌いが起きやすくなります。
もともと猫は、新しいものを好む傾向がありますが、狩りをしなくともお腹を満たすことができる飼い猫の場合は、自分が好きな食事を選びやすくなりました。
しかし、常に猫のわがままに答えることは避けたいものです。要求がエスカレートしないよう、食べてくれない場合も、まずはしばらく様子を見てください。
筆者の場合も、愛猫がフードを食べてくれないときは、辛抱強く待つようにしているのですが、時間が経ってお腹が空くと、諦めたかのように食べてくれます。
どうしても食べてくれない場合は、フードを切り替えたほうが効率的ですが、癖にしないという意識を持って対応してください。
負担のないフード切り替えのコツ
フードの切り替えは、突然ではなく「少しずつ」を意識しましょう。最初のうちは匂いを嗅がせる程度にとどめ、次に、今までのフードに少しだけ新しいフードを混ぜます。以降は、今までのフードの割合を徐々に減らし、最終的には全て新しいフードに切り替えましょう。
この方法であれば、新しいものを苦手とするタイプの猫でも、無理のない切り替えが期待できます。
切り替えの目安は約1週間と言われていますが、個体差があります。特に療法食を食べてくれないときは、焦りを感じやすくなりますが、決して無理強いせずに、猫のペースに合わせて対応しましょう。
まとめ
猫のフードを頻繁に切り替えることはオススメできません。
しかし、ライフステージの変化、肥満や病気によっては、フードを切り替えた方がよい場合もあります。療法食は、飼い主さんの独断ではなく、獣医師さんの指導のもと与える必要があります。
また、フードをどうしても食べてくれないときも、新しいフードに切り替えたほうが効率的な場合もありますが、猫をわがままにしないために、しばらく様子を見ることも大切です。
いずれにせよ、フードの切り替えの際は「少しずつ」を意識し、猫が無理なく新しいフードを受け入れられるよう努めましょう。