<義母のヘソの緒>私を大切にしてくれた尊敬すべき義母が余命宣告⇒同居は…拒否!?【まんが】
私(エミ)は夫のミノルと高校3年生の娘・ユウナ、中学2年生の息子アツシとの4人暮らし。私の実家は遠方ですが、義実家はわが家から車で30分ほどの場所にあります。義父は10年前に他界しており、今は義母がひとり暮らし。義母は本当に優しい人です。どんなときでも私を気遣ってくれ、私とは「他人」として適度な距離感で接してくれました。だからこそ結婚して20年近く、私は義母と良好な関係を続けることができていたのです。
「ミノル! あんた男は仕事だけしていればなんて、イマドキ思っていないでしょうね?」 義母は夫を叱りながら、私のことをいつも気にかけてくれていました。
私の実家は遠方ですが、義実家はわが家から車で30分ほど。義父は10年前に亡くなり、今は義母がひとりで暮らしています。
義父が亡くなったときも……。 「私はひとり暮らしを満喫するから、同居なんて言わないでよね」 と、言ってくれるような人なのです。 そんな義母だったからこそ、私も頻繁に子どもたちを連れて遊びに行けたし、結婚して20年近く義母との関係を良好に保つことができていました。 しかし……。
義母は優しくて気遣いができる人で、本当に絵にかいたような「神・義母」でした。 私はそんな義母が大好きだったし、尊敬していました。 しかし病状が思った以上に進行してしまっていて、とうとう余命宣告されてしまったのです。 夫はもちろん、私もとてもショックでした。 あの優しかった義母が亡くなってしまう。 夫は「母のためなら……」と同居もよぎったようですが、先に義母から断られてしまったのだそう。 ”今の生活のまま”義母は余命を全うしたい。 その意思を大切にして、私たちはできるだけ頻繁に会いにいこうと思ったのでした。
桐箱の正体は「ヘソの緒と乳歯!?」預かってといわれたけど戸惑う
義母は着実に終活を進めていました。「モノの選別をしながら「あぁこんなことがあったな」とか「懐かしいな」とか色んなことを思い出せて、楽しいの。意外と本当に必要なものって、少ないのよね」と、言っていました。
それからも私たちは時間があれば義実家へ向かいました。そうして少し経った頃……。 私がひとりで義実家に行ったときに、義母からある「お願い事」をされたのです。 「あなたに持っていて欲しいの……」と言われて出されたのは……小さな桐の箱でした。
その小さな桐の箱の中身は「へその緒と乳歯」でした。 義母の母が亡くなるまえに、娘である義母に渡してくれたそうなのです。 ずっと大切に保管していたそうなのですが、こうやって終活をすすめていく中で、どこかに紛れたり、間違えて捨ててしまうことに不安があって、私に相談してきたようです。
「母の想いがこもった、私の宝物なの。エミちゃんが持っていてくれるって思ったら、安心して余命を過ごせるわ」
どうやら夫には受け取りを断られたようで。しょうがなく私に声がかかった形でした。
義母のためなら何でもしてあげたい。そう思っていた気持ちに嘘はありません。 ……しかし義母のへその緒と乳歯を喜んで預かったかというと……抵抗があったことは事実です。 けれど夫が断ってしまった以上、義母の願いを叶えてあげられるのは私だけ。 私がそれを預かることで義母が安心して余命を全うできるのであれば、仕方ない……。 私はそう思って義母のへその緒と乳歯を受け取ったのでした。 しかし、これからこのへその緒と乳歯をどうすればいいか。 頭を悩ませてしまうのでした。