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観客の言葉を紡ぐ 中嶋朋子さんらと〈大和市〉

タウンニュース

集められた言葉から物語を作った

朗読劇「リーディングイマジネーションカミサマノ本棚」(主催/やまとみらい)が3月23日(土)午後3時から、シリウス1階メインホールで開催されるにあたり、公演プレイベント「ワタシノ本棚〜あなたの言葉を集めてみよう〜」が14日にシリウス4階健康テラスで開かれた。当日は、同イベントをプロデュースした俳優の中嶋朋子さん(52)、チェリストの四家卯大さん(58)、構成・演出を務める扇田拓也さん(47)が参加者40人と交流した。

プレイベントでは、参加者が「いつ・どこで・誰が・どうした」の4項目で言葉を考えて用紙に記入し、四家さんがチェロを奏でる中、中嶋さんがランダムで用紙を手に取り、書かれた言葉を合わせて物語を作り上げた。作られた物語の中には「縄文時代にヒグマが祖父母と昔の思い出話をした」や「1年前サンフランシスコで野鳥のエサ台を作った」などユニークなものもあり、読み上げられると会場が笑いに包まれた。また、参加者の書いた言葉に中嶋さんや四家さんが感想を話す場面も見られた。

同イベントで書かれた参加者の言葉は、カミサマノ本棚の演出の1部として使われるという。

イベントに参加した中央林間在住の渡辺康子さん(73)は「中嶋さんの言葉一つひとつに共感でき、楽しかった」と感想を述べた。

中嶋さんは「皆さんが考えた言葉がジグソーパズルのように合わさり、思いがけない物語になった」と振り返った。

自由な朗読を

カミサマノ本棚は、「日常で使っているすべての言葉はギフトで、神様の本棚に貯蔵されている。その言葉を自由に使うイベントができたら」という中嶋さんの思いから企画された。当日は、俳優・ナレーターの石井正則さん(51)と中嶋さんが、芥川龍之介「桃太郎」や宮沢賢治「星めぐりの歌」などを朗読するほか、物語の場面に応じて四家さんが即興でチェロを演奏する。また、観客を巻き込んだ演出も見所のひとつだという。

シリウスを会場に選んだ理由について、出演者らは「たくさんの言葉があふれている。文化を身近に感じられる素敵な場所だと思った」と語る。

同イベントについて、中嶋さんは「お客さんと一緒に言葉探しの旅ができたら」と話し、四家さんは「中嶋さんを含め全員で音を奏でるので、ぜひ聴いてほしい」と呼びかける。扇田さんは「中嶋さん、石井さん、四家さんのセッションに注目を」と見所を語った。

(左から)四家さん、中嶋さん、扇田さん

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