釣りフィールドに生えている美味しい「キノコ」たち 初心者にキクラゲがオススメなワケは?
釣りに行くとどうしても水中にばかり目を向けてしまいますが、ときに「水辺」に目を向けると面白いものが見つかります。
渓流釣りとキノコ
初夏となり、渓流釣りのシーズンも最盛期を迎えています。一雨ごとに増える水量と、それに伴い活発になる魚たちの動きには心が躍ります。
もし釣りがとても調子良く、早々にバッグリミットに到達し予定よりも早く切り上げることになったら、ぜひ「川辺の木」にも目を向けてみてください。そこには色々な「食用キノコ」が生えている可能性があります。
タモの枯木に生える真っ黄色のタモギタケや、倒木を埋め尽くすように生える早生タイプのナラタケ、爽やかな香りが美味しいウスヒラタケなどが顔を見せてくれるかもしれません。
「キクラゲ」はいかが
これらのキノコはいずれも、古くから各地で利用されている安全な食用キノコです。ただ「やっぱり毒キノコが怖くて野生キノコは採りにくい」という人も多いと思います。
そういう人にオススメなのが「キクラゲ」。キクラゲの仲間には毒キノコがほとんどなく、またそれも一般的なキクラゲとは似ていません。
キクラゲが一番見つけやすいのは、中流域の広い河原のあるところ。これからの時期アユ釣りが盛んに行われるような場所で、流されてきた倒木をひとつひとつ眺めていけばおそらく見つけることができます。博多ラーメンのトッピングとして知られるアラゲキクラゲのほうがよりたくさん見つかるかもしれません。
海辺にもキノコはいっぱい
キノコというとやはり「山」の印象がありますが、実は海沿いにもたくさんキノコが出る場所があります。それは「松林」。
防風林として各地に造成された松林には、多種多様なキノコが発生します。ショウロやハツタケ、アミタケのように古くから利用されてきた人気の食用キノコも少なくありません。
ただし、海岸林は私有地や自然保護区となっている場所も多く、そういうところではキノコの採取が難しいのが一般的です。採取の前に確認の上、不安であれば地元の人と一緒に行うなどの配慮が必要でしょう。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>