シニア犬に与える『ごはんの選び方』4つ 老犬用に変えるタイミングや注意すべきポイントを解説
シニア犬に与えるごはんの選び方
1.動物性たんぱく質が豊富に含まれているごはん
シニア犬に与えるごはんは、動物性たんぱく質が豊富に含まれているものを選びましょう。
犬の筋肉の材料とも言える動物性たんぱく質は、筋力の衰えるシニア犬の健康を維持するために欠かすことのできない栄養素です。
ドッグフードの原材料の表示を確認してみましょう。最初に表示されている原材料は何ですか?穀物である場合には、シニア犬にはあまり相応しいと言えません。
最初に表示されている原材料が肉類である場合、「鶏」「七面鳥」「ターキー」「ダック」「チキン」など、どのような肉類なのかまでしっかり表示されているものが好ましいです。
2.高カロリーなごはん
食が細くなってしまったシニア犬に与えるごはんは、高カロリーなものを選びましょう。
食が細くなり、ごはんから十分なエネルギーを摂ることができなくなってしまうと、体力の低下に繋がります。
体力が低下すると、運動やお散歩も十分にできなくなり、筋力はますます衰えるばかりです。
食が細くなったシニア犬には、高カロリーなごはんを選ぶようにし、少ししかごはんを食べることができないからといって、おやつで対処することはやめましょう。
「ドライフードにもう少しだけ栄養をプラスしてあげられたら…」という場合には、シニア犬の健康をサポートするタイプのウェットフードがおすすめです。
ドライフードに少し混ぜてあげるだけでも、高カロリーで栄養価の高いごはんを与えることができます。食が細くなったシニア犬の食いつきもよくなると思いますよ。
3.灰分含有量の少ないごはん
シニア犬に与えるごはんは、灰分含有量の少ないものを選びましょう。
ごはんの栄養表示にある「灰分○%」という部分を確認してみてください。シニア犬である場合には、「灰分7%以下」であるごはんが好ましいとされています。
灰分とは、マグネシウム・カリウム・ナトリウムなどのミネラルのことです。シニア犬になると、ミネラルの吸収や排出のバランスが乱れ、過剰摂取になることで心臓や腎臓に負荷を与えます。
筆者の飼っているシニア犬に、ストルバイト結晶ができやすいという持病があるため、一般的なシニア犬よりもさらに灰分の含有量には注意しなければなりません。
愛犬の健康状態を確認した上で、ミネラルに関しても考えるとよいと思います。
4.食べやすいサイズ・硬さ・形状のごはん
シニア犬に与えるごはんは、食べやすいサイズ・硬さ・形状のものを選びましょう。
シニア犬用として販売されているごはん(ドライフード)には、小粒でやわらかく平べったいものがよくあります。
しかし、シニア犬用に切り替えるタイミングは年齢(○歳用)ではなく、愛犬の食事の様子から見極めるべきです。
例えば「愛犬の健康状態に変化が起きたとき」「食への欲求や好みに変化が起きたとき」などが、切り替えのタイミングとして挙げられます。
筆者の飼っているシニア犬は13歳ですが、今も硬いごはんを好みます。やわらかいものは食べません。また、小粒で丸いものが食べやすいようです。
そのため、13歳だからという理由で13歳以上と表示されたごはんを選ぶと、食べてくれない場合があります。
動物病院やペットショップなどでは、サンプルをいただける場合があります。様々なごはんを与えてみて、シニアになった愛犬が好むごはんはどんなごはんなのか、探ってみましょう。
まとめ
シニア犬に与えるごはんの選び方を4つ解説しました。
✔動物性たんぱく質が豊富に含まれているごはん
✔高カロリーなごはん
✔灰分含有量の少ないごはん
✔食べやすいサイズ硬さ形状のごはん
シニア犬になると、ちょっとしたことでごはんを食べてくれないことがあります。
もしも与えているごはんに問題がないのであれば、食器にも注目してみましょう。高さがや深さが合っていない可能性もあります。
(獣医師監修:葛野宗)