【清水区・魚格 出口鮮魚店】これが1日450枚も出る濃厚「揚げはんぺん」売り切れ必至3代目が握る人気すし
JR興津駅から歩いて数分の旧東海道沿いには、創業78年を誇る鮮魚店「魚格 出口鮮魚店」があります。すしは店頭に並べればすぐ売り切れるほど人気。1日に450枚揚げる手作りの揚げはんぺんは濃厚。多くの人が訪れる人気店です。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへいつも見慣れた街並みも裏を巡れば、そこはまるで別世界。静岡県民必見の裏スポットをお散歩します。今回は、JR興津駅周辺、歴史的な建造物も多くある 旧東海道を散策しています。
旧東海道沿い 創業78年の鮮魚店
旧東海道を歩いていると、まず「興津坐漁荘(ざぎょそう)」が見えてきました。
復元された西園寺公望の別邸で、大正から昭和にかけて政治の舞台にもなりました。
ここは、興津のランドマークにもなっています。
そして興津坐漁荘の道を挟んで北東側には「清見寺(せいけんじ)」があります。
幼い徳川家康が教育を受けた寺であり、朝鮮通信使も訪れた歴史ある寺です。
宿場町だったころの雰囲気が残る街並みを歩いていきます。
そんな歴史を感じる街並みの中で目に入ったお店がありました。
興津坐漁荘から東へ歩いて3分ほどのところにある「魚格 出口鮮魚店」です。
「魚格」という大きな文字、インパクトがあります。
店内に入ると、魚をさばいている人の姿が見えました。
迎えてくれたのは、魚格 出口鮮魚店 3代目の出口強志さん。
2025年で創業78年になる老舗です。
現在は、4代目の出口駿弥さんも一緒に家族で営業を続けています。
さらに4代目 駿弥さんの妻 出口笑美香さんと、生後8カ月の翠彩(すい)ちゃんも迎えてくれました。
みなさん笑顔がすてきです。家族一緒に働ける店に「ありがたいですね」と3代目の強志さん。魚格のアットホームな雰囲気が伝わってきました。
駿河湾で水揚げされた新鮮な魚介が自慢
店内のショーケースにはずらっと新鮮な魚介類が並んでいます。
駿河湾で揚がったものだそうです。
今の時期おすすめの魚を聞いてみました。
魚格 3代目・出口強志さん:
ヒメダイが釣れ出しています。あとはヒラメ・コチがおすすめです
3代目が握るすしは即完売の人気商品
店の一番人気は「にぎり寿司(1000円)」。握るのは、3代目の強志さんです。
店頭に並べれば、すぐに売り切れてしまうという人気メニュー。
まずは、今が旬のヒメダイから食べてみます。
一口食べると、弾力があり、うま味と甘みが口いっぱいに広がります。
続いて、マグロの中トロ。
かむほどにねっとりトロっと脂が溶け出し、絶品です。
生エビが入っているのもうれしいポイント。
魚格 3代目・出口強志さん:
おすしに使っているのは、ゆでたエビが多いと思いますが、店では生のエビを使っています
ゆでたエビとは全く違う食感と甘みがあり、かめばかむほど後からうま味が広がります。
おすしと一緒に冷酒が飲みたくなってきました。
1日450枚! 骨ごと擦った手作り揚げはんぺんが絶品
もう一つ、看板商品がありました。
それは、毎日手作りしている「揚げはんぺん(1枚 140円)」。1日に約450枚ほど揚げています。
作り始めて37~38年。かつては、1日1200枚揚げたことがあるそうですが、あまりの大変さに揚げはんぺんの担当から「1200枚はやめて」と言われたそうです。
450枚でもかなりの量だと思いますが、1200枚は驚きです。人気のほどがうかがえました。
せっかくなので、揚げはんぺんも食べてみました。
まず感じたのが味の濃さ。魚のうま味が凝縮された濃厚な味わいが広がります。
魚格 3代目・出口強志さん:
メギスというキスの仲間の魚と、つなぎとしてハモも入れて作っています
こだわりは、メギス・ハモを骨ごと擦っていること。
魚のうま味を無駄なく生かしている一品。
こんな鮮魚店が近くにある場所に移住したくなりました。
旧東海道沿いの老舗「魚格 出口鮮魚店」は、代々受け継がれてきた技術と、新鮮な魚への情熱を持って、これからも地元の人々に愛され続けるでしょう。
■店名 魚格 出口鮮魚店
■住所 静岡市清水区興津清見寺町97
■営業時間 9:30~17:30
■定休 土・月に1回水・不定休あり ※詳細はインスタグラム