【転職の時期】介護職の転職・入職時期はいつが最適?良いタイミングを理解しよう
執筆者
ささえるラボ編集部
https://mynavi-kaigo.jp/media/users/3
年間通じて求人があるため転職はいつでも可能
早速ですが、「転職はどの時期が可能か」という問いに対しての回答は、年間を通じて「いつでも可能」です。
現在、日本では高齢化が進んでおり介護を必要とする人は年々増加傾向にあります。
公益財団法人 介護労働安定センターの「令和4年度 介護労働実態調査」によると、介護サービスに従事する従業員の不足感は、横ばいで推移していたものが令和2年度から増加に転じ、令和4年度は66.3%となっており、令和2年以降は上昇し続けています。そのため、介護職の求人は年間を通じ出ている状況です。
出典:公益財団法人 介護労働安定センター令和4年度「介護労働実態調査」結果の概要について
しかし、せっかく入職するのであれば「指導を受けやすい時期がいい」「繁忙期は避けたい」などの希望もあると思うので、施設の1年の流れをもとに、どのタイミングが働き始めやすいのか
見ていきましょう。
ポイントは入職者が多い時期・落ち着く時期・繁忙期
もちろん施設によって年間のスケジュールは異なりますし、施設の皆さんは一緒に働く仲間に1日でも早く会いたいと思っていると思います。
しかし、その中でも特に入職者を待っているタイミングは入職者が多い時期・落ち着く時期・繁忙期の3つであると思います。それぞれ年間でいうと大体以下のタイミングです。
・入職者が多い時期:4月(新卒や異動で全体的に引き継ぎなどを行うことが多い時期)
・落ち着く時期:6月~7月(4月の異動者が慣れてきて現場に落ち着きが出る時期)
・繁忙期:1月~3月(年末年始休暇や決算月が多く人手不足が予想される時期)
※繁忙期は経験者におすすめ
4月は新しい仲間が多く来る時期
年度初めである4月は、多くの新卒社員や新規入職者、異動者が働き始める時期です。そのため、新人育成の係を任されている人たちも特に指導に力を入れている時期であると言えます。
「新しい環境が不安」
「未経験だけど挑戦してみたい」
という人たちに特におすすめの時期です。
6~7月は異動者が慣れてくる時期
6~7月ごろは4月に入ったメンバーが慣れてきて組織として安定し始める時期です。そのため、指導者の人たちも少し余裕が持てるようになっていたり、4月から入った仲間たちが近しい視点でサポートをしてくれたりすると思います。
「年度末に前職を退職し、それから転職活動をしたい」
「介護職に挑戦してみたい」
という人たちに特におすすめの時期です。
1月~3月は年間を通じても忙しい時期
年末年始休暇の調整や、決算期などが重なる1~3月は多くの施設で人手不足が予想される繁忙期です。この時期は特に施設の方たちも仲間を迎えたいと思っていると思います。特に介護職経験のある方は、施設にとっても即戦力となれるでしょう。
「今までの経験を活かしたい」
「即戦力になりたい」
という人たちに特におすすめの時期です。
早めの情報収集や準備が大切
介護業界には多くの求人があり、上記であげたタイミングはあくまで一例です。
どのような施設で働きたいか、どのような職種で働きたいかなど事前に準備をし、自分にとって良い求人が出た際に迅速に行動できるようにしておきましょう。
株式会社マイナビ「転職活動における行動特性調査(2023年)」によると転職活動期間が1-3ヶ月の転職者は55.7%と半数以上となっています。そのため、早めの準備を行うには転職を希望する3ヶ月前には動き出していると安心できるのではないでしょうか。
出典:株式会社マイナビ「転職活動における行動特性調査(2023年)」
実際の介護現場の声を一例として載せておきます。施設の人の視点もぜひ見てみてください。
コラム:介護職の転職時期、ベストなのはいつ?施設側の視点を脇さんに聞いてみました!
執筆者/専門家
脇 健仁
https://mynavi-kaigo.jp/media/users/22
施設側から見た、転職にベストな時期とは?
事業所により、様々な背景があると思いますので、一概には言いづらい点がございます。回答者は小規模~中規模事業所の立場としてお答えいたします。
■4月、6月~7月、2月がベスト!
介護人材不足は、多くの事業所の共通課題として挙がっていると思います。
人材が不足しているところは一日でも早く、転職を希望している皆さまと出会いたいと思っているので、いつでも良いと考えます。その上であえて挙げるとすると4月、6月~7月、2月が良いでしょう。
■4月に転職すべき理由
4月は新卒者採用や異動などで、多くの事業所の体制が変化する時期です。
受け入れる職員も「これから一緒に働いてもらえるように一生懸命育てるぞ!」という気概を持って、新人教育担当者なども対応してくれます。新年度教育計画等に基づいてカリキュラムを実施すると思いますので、非常に受け入れしやすいためです。
■6月は、職員が環境の変化に慣れはじめる時期
6月は、4月に入職した方の教育対応や異動などによる職場変化に、職員たちが慣れはじめるときです。
慣れないうちは、アクシデントやインシデントを起こさないように、細心の注意を払いながら業務を遂行しています。そのタイミングで入職者を受け入れるとなると、職員の負担感が強くなることが予想されます。
また、6月に新人を受け入れた場合、4月に入職した人とは指導内容のタイムラグが発生するため、こちらも職員の負担感につながることが考えられます。
そういう意味では、6月はちょっと落ち着いた時期なので、受け入れやすいかもしれません。
■管理者の立場でも、6~7月の受け入れは良い判断材料に
また、管理者の立場にある職員は、介護職員の給与を少しでも高くするために介護職員処遇改善加算の算定をしている事業所が多いと思いますが、その報告時期が6月~7月くらいです。
報告書類作成時には、改めて前年度の処遇改善内容を見直す機会となりますが、そのタイミングでの入職は、来年度の方針を考えたりする上で、とても良い判断材料になるでしょう。
■介護職経験がある場合、2月の入職も歓迎される
2月は、年末年始休暇などの取得などで職員が手薄になりやすい時期が落ち着きます。
3月に入職した場合、年度末や決算(これは会社によりますが)時期なども重なると、慌ただしくなりがちです。
ただ、2月を検討される方は、ある程度職務経験がある方が望ましいと考えます。
新年度の体制に向けての即戦力として期待できる人材として受け入れる時期でもありますので、全くの未経験の方であれば、2月ではなく4月の方が、受け入れやすい傾向があると考えます。
以上が理由ではありますが、冒頭に述べた通り、一日でも早くみなさまと出会いたいというのが多くの事業所の本音だと思います。あまり気になさらずに、ご自身のタイミングを一番大切にして臨むことをおすすめいたします。
介護事業所の繁忙期はいつ?
こちらも事業所の規模、年度決算月により変わってくると思います。
年度末の3月、年度初めの4月、新体制等で慣れない5月と考えますと、3月~5月+決算月というイメージです。
法人によって、年の一度の大きなイベントを催すなど事前に情報があれば、その時期でのお問い合わせは丁寧にされた方が良いかもしれません。
ぜひ、希望する事業所のホームページなどで情報収集をしておいてください。
介護職の求人への応募が増える時期は?
これは、弊社での体感でしかありませんが、5月にハローワークからの応募が多かったです。おそらく年度末で契約終了された方が、雇用保険基本手当を受給しながら、求人活動された結果だと考えます。
(※あくまで、専門家・脇さんの事業所の場合の事例です)
ご参考になれば幸いです。
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