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北海道の新米登場!“値段は?”まだ200円くらい高い?ゆめぴりかはどうして人気になった?

SASARU

 ここ数週間、コメの品薄状況が続いたまさに令和のコメ騒動に、いよいよピリオドが?9月中旬から徐々に北海道産の新米が入荷!ひと昔前は、おいしくない「やっかいどう米」などと揶揄されていた北海道米がなぜここまでおいしくなったのか、北海道米のすごさを調べました。

 札幌市内のコメ専門店を訪ねると、北海道産の新米が並んでいました。『ゆめぴりか』『ななつぼし』『おぼろづき』…9月17日の午前中に入荷したのだそう。

 気になるのは値段ですが、例年と比べ1キロ200円ほど高くなっている品種もあるとのこと。

 「ゆめぴりか」の新米を買ったという女性は、十数年前まら北海道米を食べているとのこと。最初は半信半疑で買い出して、それからずっと北海道米にしているんですって。

 実は30年前の調査では、北海道米を食べている北海道民は37パーセントと、あまり食べられていませんでした。

 北海道米の歴史を知るべくたずねたのは「北海道米販売拡大委員会」。

 北海道米は江戸時代、1692年に渡島地方、今の北斗市で作られたのが最初と言われているそう。

 その後、明治時代に「北海道の稲作の父」と呼ばれる中山久蔵が「赤毛」という品種でコメ作りに成功。しかし、寒くて栽培に適していなかった北海道で作ったコメの味は…。

 北海道米販売拡大委員会の相川誠さんは「おいしくないから、北海道をもじった『やっかいどう米』。流通の関係者や消費者からも量はあるけどおいしくない、やっかいだと言われていた」と話してくれました。

 そんなことを言われていたなんて、北海道民としてはちょっとショックですよね…。

 おいしい北海道米を目指して品種開発やPR活動を積極的に行い、1988年には北海道米のイメージを一新した「きらら397」が誕生。

 2001年には冷めてもおいしい「ななつぼし」が誕生。その2年後には、本州に近い環境の北海道南部での栽培に適した「ふっくりんこ」が誕生しました。

 PR活動では、当時の高橋はるみ知事がCMに出演。「米チェン」をテーマに北海道米の消費拡大を呼びかけたんです。

 そして、2008年には北海道米を代表する「ゆめぴりか」が誕生。

 「やっかいどう米」と言われていた頃の北海道米はコメに含まれるタンパク質含量が高く、ボソボソしていたそうですが、「ゆめぴりか」はそれが低いのだそう。

 基準をクリアしたものだけにマークがついていて、生産者のお墨付き。農家をはじめ地域が一丸となり、続々と高品質の北海道米が誕生したんです。

 さらに、人気を後押ししたのが。マツコ・デラックスさんを起用したCMでした。

CM誕生のきっかけはひょんなことから。

 北海道米販売拡大委員会の相川さんによると「たまたまホクレンの当時の担当が深夜番組を見ていたらマツコさんが出ていて、『ななつぼし』を食べた時に『今まで食べたコメの中で一番うまい』とテレビで言っているのを見て、その翌日に担当がオファーした」とのこと。

 マツコさん効果てきめんで、「ななつぼし」は現在、全国の小売店で一番売られている品種にまで成長したんです。

 品質でも「ななつぼし」と「ゆめぴりか」は、日本穀物検定協会の食味ランキングでともに最高位の特Aを連続で獲得。

 さらに、北海道民が北海道米をどれだけ食べているかを調べてみると、平成8年(1996年)、北海道民の37パーセントしか食べていなかったのが、令和5年(2023年)では88パーセントまであがったのだそう。

 北海道米がおいしくなったのは、まさに農家の方々の努力の賜物ですね!

みんテレ9月19日OAのものです
(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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