『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』のおかげでシリーズは継続できた?ノーランが絶賛、脚本家も驚き
長く続く『ワイルド・スピード』の中でも、ある種の異端作とされる『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』(2006)は、近年になって再評価の機運が高まっている。あのも絶賛しているのだ。脚本を手がけたクリス・モーガンがこの話題に反応している。
シリーズ第3作となった『TOKYO DRIFT』は、舞台を東京のストリートに移し、独自の主人公ショーン・ボズウェル(ルーカス・ブラック)の成長を描いた。前2作までの主人公コンビであるブライアン・オコナー(ポール・ウォーカー)やドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)は登場しないが、本作デビューのハン(サン・カン)は人気キャラクターとなった。
公開当時はあまり評価されなかった『TOKYO DRIFT』だが、最近になってクリストファー・ノーランがお気に入りに挙げ、「単独で観るんだったら『TOKYO DRIFT』から観始めますよ」とことが話題に。脚本のクリス・モーガンは米に、「もちろん驚きました」と反応を示した。「文字通り人類史上最高のフィルムメーカーである彼が、私の映画を好いてくれるだなんて」。
この件以来ノーランと『ワイスピ』について話すようになったというモーガンは、『TOKYO DRIFT』当時の思い出について述懐。今では続編が待ち望まれるようになった本シリーズだが、『TOKYO DRIFT』時はまだ4作目『ワイルド・スピード MAX』(2009)の製作は未決定であった。
モーガンは、『TOKYO DRIFT』について「公開当時の評価はあまり良くなかった。気に入ってもらえなかったんです。みんなが求めていたのはヴィン(・ディーゼル)とポール(・ウォーカー)でした」と振り返りつつ、映画ラストにヴィン・ディーゼルがカメオ登場するシーンを加えたことの真意を明かしている。
「『TOKYO DRIFT』の最後にヴィンが登場するおまけシーンをつけたのは、もしかしたら彼らともう一本やれるかもしれないと示唆するためでした。もっと早くに彼らを再登場させたかったのですが、それでもまだ『ワイスピ4』ができたらいいなと望んでいる段階でした。
そして映画が公開されると、まずまずの成績になってくれた。でも、批評家やファンはみんな“マジかよ、ヴィンとポールが戻ってくるぞ”という感じで。そのおかげで生き延びられました。」
実際に、ヴィンのカメオ出演シーンに対するプレビュー上映での反応は熱狂的なものがあり、これを受けてユニバーサルはオリジナルキャストでのシリーズ続行への自信を得たのだという記録も。
ちなみにクリス・モーガンの直近作は、『ワイスピ」キャストでもあるドウェイン・ジョンソン主演の『レッド・ワン』。この映画でのジョンソンの役名は“カラム・ドリフト”だが、特に『TOKYO DRIFT』から取ったわけではないそうだ。
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