【横浜市鶴見区】鶴見区浴場組合 「銭湯の魅力再発見を」 釜焚きなど初の見学会
普段は見られない銭湯の裏側を見学、体験する「銭湯わくわく体験デー」がこのほど、初めて区内の2つの銭湯で開かれた。鶴見区浴場組合(岩代仁組合長)が主催したもので、多くの参加者が楽しんだ。岩代組合長は「市内でも銭湯の数は減ってきているが、このような体験を通じて、改めて皆さんに銭湯の魅力を知ってもらえたら」と話した。
今回の見学会は、区と京浜急行電鉄(株)が行っている区内の湯めぐり企画「周湯スタンプラリー」の連携企画として、初めて行われた。
最盛期には区内で74あった公衆浴場だが、生活環境の変化や経営者の高齢化などで年々減少し、現在は9つのみ。今回の企画は銭湯の裏側を体験することで改めて多くの人に銭湯の魅力を知ってもらおうと行われた。
11月22日に行われた矢向駅そばの「冨士の湯」の体験会には約20人が参加した。店主の坂秀一さんが同銭湯の歴史や地域の移り変わりなどを紹介。また、同銭湯では現在では珍しくなった薪を燃料として湯を沸かす「釜焚き」が今も続いていて、参加者たちが挑戦。高温になる釜に薪をくべ、汗を流しながら貴重な体験を楽しんだ。その他にも開店前の銭湯の様子を写真に収めたり、一番風呂に入って満喫。参加者の1人は「初めての体験ばかりで非日常を味わえて、とてもワクワクした」と笑顔で語った。
30日には同じく矢向駅そばの「矢向湯」でも見学会が開かれた。開店前の裏側見学のほか、普段は見られない機械室の見学や水についての環境問題クイズなどが出され、熱心に話を聞く参加者の姿が見られた。岩代組合長は「皆さん楽しんでくれて良かった。この経験が銭湯の魅力を再発見してもらうきっかけになれば」と笑顔で語った。