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静岡県がアニメで観光客誘致 浜松市はエヴァの立像 静岡市はガンダム誘致へトップセールス

Shizuoka

■にぎわい創出の目玉に「新世紀エヴァンゲリオン」

静岡県で人気アニメを活用した観光客誘致の動きが広がっている。浜松市は2月補正予算案にエヴァンゲリオンの立像などに4200万円を計上した。静岡市は等身大ガンダムの設置に向けて、市長自らが行動を起こす考えを示した。

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浜松市は来年度、JR浜松駅周辺のにぎわい創出の目玉として。アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の立像を展示する。「エヴァ初号機」1体と等身大キャラクター像3体を予定しており、4月中旬から展示を始める。設置場所や検討中だが、観光客が浜松駅を中心に市街地を回遊するように、立像は広い範囲に点在させる方向で進めている。

また、市は飲食店などと連携してエヴァンゲリオンに関するメニューや商品開発も支援する。2月補正予算案に関連事業費4200万円を盛り込んだ。

エヴァンゲリオンの映画でモデル地の1つとなった天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅

■大阪万博でアニメのイベント 海外観光客を浜松へ

浜松市の狙いは、大阪・関西万博で来日する観光客や国内のアニメファンだ。万博ではバンダイナムコグループが「機動戦士ガンダム」を軸にしたパビリオンを出展するなど、アニメや漫画をテーマにしたイベントが予定されている。

日本のアニメは海外でも人気が高く、新設するエヴァンゲリオンの像を目当てに浜松市を訪れる可能性もある。浜松市の中野祐介市長は「クールジャパンを代表するアニメでコアなファンも多い。市街地を回遊してもらえる仕掛けをしていきたい」と意気込む。

浜松市とエヴァンゲリオンの縁は2021年にさかのぼる。天竜浜名湖鉄道が映画のモデル地となり、今もラッピング電車が運行されている。そのつながりから、2025年にテレビシリーズ30周年を迎えるエヴァンゲリオンの版権元から市側に事業での連携を提案されたという。

建設中のガンプラを製造する新工場

■静岡市は等身大ガンダム誘致に意欲 市長自ら働きかけ

一方、もう1つの政令指定都市、静岡市では等身大ガンダム誘致を目論む。現在、ガンダム像は東京のお台場に設置されているが、難波喬司市長は21日の会見で次のように述べた。

「バンダイスピリッツの新工場が稼働を開始する。その場所は東静岡で新幹線からも見えるところなので、やはり新幹線から見えるところは効果がある。どうやって働きかけるかが一番問題だと思うので、私が行って効果があれば行く」

静岡市葵区長沼に建設しているバンダイスピリッツの新工場では今夏から、ガンダムのプラモデル「ガンプラ」の製造を開始する。この工場では一般の件がコースも設けられる。稼働で注目されるタイミングに合わせて、難波市長は自らバンダイスピッツに等身大ガンダム設置を働きかける考えを示した形だ。設置にかかる費用を市が負担する予定はなく、誘客を支援するという。

静岡市には過去、等身大ガンダムが設置された時期がある。2010年7月から2011年3月に開催されたイベント「模型の世界首都 静岡ホビーフェア」で、東静岡駅北側の広場に高さ18メートルのガンダム像が登場。イベントには160万7485人が来場した。ガンダムの力で再び、観光客増加を見据える。

(SHIZUOKA Life編集部)

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