南区 自転車盗増加数が県最多 前年比、3割超え
南区内の自転車盗難件数が急増している。2024年の同認知件数が618件(前年比163件増)で県内で3番目に多く、前年増加数は最多となった。今年3月31日時点では前年比30件増となり、増加傾向が続いている。
相模原南警察署(伊東速人署長)によると、3月31日時点の自転車盗難件数は120件(暫定値)。同署の署員は「届け出ていない人もいるため実際にはもっと多いだろう」と話す。
盗難発生場所が最も多いのは駅周辺の駐輪場。相模大野や古淵、原当麻駅周辺の市営や商業施設などでの盗難が多い。一時利用や月極、有人無人問わず発生していることについて同署の署員は「駐輪場に停めることは前提だが、盗まれないことを保証するものではない」と指摘する。
さらに発生の9割以上が「偶発的犯行」だという。「夜間の犯行が多く、終電後の酔っ払いや足が疲れたなどの理由で自転車を持って行ってしまう」と話す。
また自宅やマンション敷地内に駐輪していた自転車の盗難も発生している。「門扉がない、道路に面しているマンションや住宅で発生しているため、注意してほしい」と警鐘を鳴らす。
二重施錠は被害「0」
同署は最も有効な対策として「ダブルロック」を挙げている。「今年に入り、認知されている中では馬蹄錠にチェーン錠などを追加したダブルロックの自転車は盗まれていない」と話す。
こうした状況を受けて同署は外郭団体らと連携した啓発活動を月1、2回、実施していく予定。同署署員は「自主防犯の意識を高めてもらいたい」と呼び掛けた。