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とっておきのヴィンテージデニム。福富雄一さん

Dig-it[ディグ・イット]

お宝級、博物館級びアイテムはもちろん、たどり着いた経緯など、さまざまな理由で人それぞれにとっておきのデニムはあるだろう。SUGAR CANE のディレクターを務める福富雄一さんの、そんなとっておきの一着は戦前モデルラストとなった1941モデル。詳しく見せてもらった。

1941 LEVI’S 501XX

大戦モデル以前に作られたLEVI’S 501XXの1941モデル。福富氏が所有する1937モデルと比較するとバックヨークの合わせ、セルビッジ、センターの巻き縫いなどディテールに差異がある

初めて買ったヴィンテージデニムはLEVI’SのビッグEで17、18歳のころ。決してコンディションが良い個体とは言えなかったようだが、それでも当時はよく穿いたお気に入りの1本だった。そのジーンズを皮切りに徐々にヴィンテージデニムの世界にどっぷりと浸かるようになり、いまや日本を代表するデニムブランド、SUGAR CANE のディレクターを務めるまでに。

その福富氏が中心となって、デニムのスペシャリストたちを集結させて始動させた SUGAR CANE Super”Denim”Collectibles シリーズでは、ヴィンテージの中でも稀有な特徴を持つ個体を考察し、その個性の完全再現を目指す。そんな福富氏のとっておきのヴィンテージはLEVI’S 501XXの1941モデル。スーパーヴィンテージを象徴するディテールであるバックルバックを装備する時代では後期のモデルだ。

「20年ほど前。アメリカ出張時に購入しました。ほぼワンウォッシュという極上の1本でこれまで手にしてきたヴィンテージデニムの中でも上位に入る希少性、かつ抜群のコンディションですね。この個体とは別に1937モデルも所有していますが、戦前モデル同士でも差異が見られ、ディテールの違いだけでなく脚を通したときの質感の差なども復刻の参考にしています」

ブランドロゴが印字される革パッチは、経年とともに自然と縮み、いずれ剥がれてしまうもの。黒く小さく縮んでしまう様子がビーフジャーキーに似ていることから、ヴィンテージ用語ではそう呼ばれることも多い

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