「1票の格差」県内で1.5倍に 本紙が試算 次期衆院選
衆院選が現時点で実施された場合、神奈川県内の「1票の格差」は最大1・5倍となることがわかった。タウンニュース社が県選挙管理委員会の9月2日時点の衆議院議員小選挙区別選挙人名簿登録者数と在外登録者数を基に試算した。
「1票の格差」とは、選挙区によって有権者の数が違うため、議員1人を選ぶ票の価値に差が生じる問題のこと。次の衆院選は全国的な「1票の格差」を是正するため、衆議院の小選挙区は「10増10減」の新たな区割りになる。神奈川県では2増の20選挙区だ。
県内で最も登録者数が多いのは15区(平塚市、茅ヶ崎市、大磯町)の45万3601人。最も少ないのは7区(横浜市港北区)の29万9595人で「1票の格差」は最大で1・51倍となる。
17区は1・02倍
足柄上地域1市5町を含む17区は44万4619人で1・02倍だった。前回2021年の選挙で「1票の格差」を有権者数で試算したところ、旧15区(平塚市、茅ヶ崎市、大磯町、二宮町)と旧4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市、葉山町)間で1・42倍だった。試算上、新区割りで県内格差は広がることになる。
【選挙人名簿登録者と有権者】「選挙人名簿登録者数」は、選挙人名簿に登録されているすべての人の数。この記事では国外に在住する「在外登録者数」も含めて試算した。「有権者数」は、選挙人名簿登録者のうち、投票当日にその選挙で実際に投票ができる人を抽出し、失権者、基準日以降の死亡者など投票できない人を除いた数。