上越市の小学生と無印良品がレトルトカレー共同開発 サメ食文化生かし「シャークカレー」
新潟県上越市立直江津小学校の5年生26人と無印良品直江津が共同開発したレトルトカレーが、2025年2月20日から発売される。地域に根付くサメの食文化を広めようとサメを使ったカレーで、児童たちが実際の商品開発を体験し約10か月間かけて完成させた。
《画像:直江津小の児童が考案した「シャークカレー」》
カレー販売は同市と無印良品を運営する良品計画(東京都)の地域活性化包括連携協定に基づく取り組みの一環。無印良品の人気商品であるレトルトカレーをヒントに「直江津らしいカレーを作りたい」という児童の思いを受け、同社のレトルトカレーの多くを手がける食品メーカー「にしき食品」(宮城県岩沼市)も加わったプロジェクトだ。
児童たちは直江津らしさを出すため古くから食べられているサメを使うことにし、和風か洋風かの味のベースや、辛さ、具材の種類やサイズ、量などを試食を繰り返して決定。値段やサメのヒレのイラストを使い直江津の海をイメージする青色のパッケージデザインなども意見を出し合った。
完成した「直江津小学校の児童が考えたシャークカレー」(180g、550円)は、宮城県で水揚げされたサメの切り身とジャガイモが入った和風ベースのカレーで、隠し味に地元の山本味噌醸造場のみそを使っている。製造したにしき食品によると、サメ肉はショウガじょうゆに漬けて臭みを取り除き、調理しているという。
《画像:シャークカレーを試食する中川幹太上越市長と早川義裕教育長》
1月15日に上越市役所でお披露目され、試食した中川幹太市長は「うまい。私も身近な人に薦めていきたい。上越はご飯もおいしいのでこのカレーは合う」と太鼓判を押した。
男子児童(11)は「商品開発には長い時間がかかることが分かった。たくさんの人に食べてもらいたい」と話した。良品計画の担当者は「子どもたちは味や具材の量、辛さなど常に難しいジャッジを迫られた。隠し味のみそでより引き締まった味わいのカレーになっている。責任を持って販売していく」と語った。
《画像:商品開発に挑戦した直江津小の児童ら》
商品は新潟県、長野県、東京都の無印良品12店舗をはじめ、上越地域の郵便局や県のアンテナショップ「銀座・新潟情報館 THE NIIGATA」(東京都)、にしきや食品の実店舗「ニシキヤキッチン」5店(宮城県、東京都)などで販売される。