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ヤマダイ「大阪かすうどん」のクオリティが高すぎる 万博の舞台・大阪の〝昔ながら〟を今こそ味わう

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ヤマダイ「大阪ホルモンたれ焼そば」(左)と「大阪かすうどん」

マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界

第百五十四回 ヤマダイ「大阪ホルモンたれ焼そば」&「大阪かすうどん」

文・写真:オサーン

カップ麺ブロガーのオサーンです。

「ご当地カップ麺」連載の第百五十四回目となる今回は、ヤマダイのカップ麺、「大阪ホルモンたれ焼そば」と「大阪かすうどん」を紹介します。

万博の開催(今日から!)で注目を集める大阪のご当地グルメのうち、「ホルモン焼き」と「かすうどん」の味を再現したカップ麺となっています。

ヤマダイ「大阪ホルモンたれ焼そば」(左)と「大阪かすうどん」

大阪のご当地グルメを再現したカップ麺

ヤマダイは、ノンフライカップ麺の「凄麺」ブランドでたくさんのご当地麺を再現していますが、それとは別に廉価な油揚げ麺の「ニュータッチ」ブランドでもご当地麺を再現。

「家系ラーメン」や「台湾まぜそば」などメジャーなものの他に、全国的にはちょっとマイナーな存在のご当地麺や、麺料理ではないご当地料理の味をカップ麺に落とし込んだ商品もあります。

今回レビューする「大阪ホルモンたれ焼そば」と「大阪かすうどん」は、いずれも廉価な油揚げ麺カップ麺の「ニュータッチ」ブランドの商品。

前者は大阪のご当地料理である「ホルモン焼き」の味を、後者は大阪・南河内地方のご当地麺である「かすうどん」の味を再現しています。

どちらも下町の味の代表格で、大阪のレトロな一面を垣間見ることができそうですね。

ヤマダイ「大阪ホルモンたれ焼そば」

まずは「大阪ホルモンたれ焼そば」。

地元で愛される老舗・大黒ソースの「元祖通天閣謹製ホルモンたれ」を使用したカップ焼そばです。

パッケージには通天閣や大阪城、たこ焼きやお好み焼きなどの大阪名物が描かれおり、何よりタテジマのデザインが大阪を強く主張しています。

G党の筆者としては「それは大阪ではなく隣の兵庫県名物だ」と文句を言いたくなりますが。

「元祖通天閣謹製ホルモンたれ」使用「大阪ホルモンたれ焼そば」

「大阪ホルモンたれ焼そば」完成

ソースは「元祖通天閣謹製ホルモンたれ」の味をベースに醤油や味噌を合わせ、コチュジャンやニンニクで甘みや辛味を加えています。

辛さはピリ辛程度ですが、濃口醤油の塩気とニンニクでキレが鋭く、パンチの強い味になっています。

多少ホルモンを焼いたような風味がついているものの、「ホルモン焼き」の料理の味というより調味料の味のソースでした。

極太で縮れのついた油揚げ麺

麺は極太で縮れのついた油揚げ麺。

かなり塩気の強い濃い味のソースに対し、麺を太くすることでバランスを取っています。

濃いソースと太い麺の組み合わせでガッツリ系の味わい。

以前はもっと細くてつるみのある麺を使用していましたが、その組み合わせだと濃いソースの味が目立ってしまい、塩辛く感じていました。

麺を太くして麺表面をソースと馴染みやすくすることで、塩気がだいぶおとなしくなり、以前の弱点が解消されています。

具の肉そぼろとキャベツ、ふりかけのネギと唐辛子

具は、肉そぼろとキャベツ、ふりかけのネギと唐辛子の組み合わせ。

残念ながら本物のホルモンは入っていませんが、安価な割には賑やかな具の構成となっています。

特にふりかけのネギと唐辛子がホルモン焼きの薬味感が出ていました。

かす入り揚げ玉ととろろ昆布使用「大阪かすうどん」

ヤマダイ「大阪かすうどん」

続いては、「大阪かすうどん」。

大阪・南河内のご当地麺で、「油かす」を使用することが大きな特徴となっています。

「油かす」とは、牛の腸を熱して食用油を抽出した後の残り。関西地方ではうどんの他にもお好み焼きや煮物の材料としても用いられるとのこと。

今回のカップ麺では、その「油かす」入りの揚げ玉を使用し、他にも、カップ麺では珍しいとろろ昆布が入っています。

こちらもパッケージに「通天閣」が描かれており、下町の味であることが強調されています。

「大阪かすうどん」完成

麺は国内産小麦100%使用の油揚げ麺のうどん、つゆは牛ベースに昆布や魚介を加えた甘さ強めの醤油味。

つゆは牛の旨みがかなり太く感じられる本格派で、甘みをしっかり効かせることで後を引く味に仕上げています。

この商品はオープン価格で、筆者は税別128円で手に入れていますが、そんな価格で味わうのはちょっと申し訳なくなるレベルで牛のリッチな味わいを楽しめました。

とろろ昆布

具には、カップ麺では珍しいとろろ昆布が入っています。

ただでさえ厚みのあったつゆの旨みが、とろろ昆布を溶かすことでいっそう厚みを増し、もはやカップ麺のレベルを超えてしまう勢い。

具としてそのまま食べてもおいしいですが、つゆに溶かすのをおすすめしたいです。

油かす入りの揚げ玉

具はとろろ昆布の他に、油かす入りの揚げ玉、かまぼこ、ネギが入っています。

先ほどの「大阪ホルモンたれ焼そば」には本物のホルモンは入っていませんでしたが、こちらには揚げ玉の中に実際に腸が入っており、少し硬めの食感が確認できます。

ほのかですがホルモン特有の風味もあり、ただの揚げ玉ではないことが実感できました。

「未来の都市」大阪の別の一面が感じられるカップ麺

大阪の下町の味が楽しめるヤマダイのカップ麺2品。

「大阪ホルモンたれ焼そば」は「ホルモン焼き」の味というより商品名通り「ホルモンたれ」の味で、甘くて濃いたれの味が全開でした。

もう一方の「大阪かすうどん」は、つゆの味の旨みの強さが特徴的で、牛だしの厚みに加えてとろろ昆布でさらに旨みが増していました。

国産の小麦粉100%の麺を使用したり揚げ玉にしっかり油かすを入れたり、とても安価とは思えない充実ぶり。ヤマダイの製品に対する実直な仕事を実感できます。

万博に沸く「未来の都市」大阪の別の一面を感じられ、開幕するこの時期にこそおすすめしたい両商品でした。

筆者:オサーン

カップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。 X(@ossern)

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