なぜ“不人気”? 25万口に応募6万口だけ 浜松市がプレミアム商品券を再募集
■5000円で6000円分の買い物 11月17日から2次販売
浜松市がプレミアム付きデジタル商品券の2次販売を開始する。9月に受け付けた申し込み口数が販売総数に届かなかったという。発行総数25万口のうち、19万口を2次販売の対象とする。
浜松市は9月、6000円分の買い物ができる1口5000円のプレミアム付きデジタル商品券の申し込みを受け付けた。しかし、発行総数25万口のうち、申し込みはわずか6万口。浜松市には静岡県で最も多い約78万人の人口がおり、単純計算で市民の8%ほどしか申し込んでいないことになる。
販売総口数に達しなかったため、市は11月17日から2次販売の受付を開始する。前回は1人1口だった上限を今回は1人5口まで増やす。12歳以上の市内在住者が対象で、1次販売で購入した人も申し込み可能となっている。申し込みが販売口数を上回った場合は抽選とする。
■市民から不満の声 「アプリが見にくい」、「情報発信能力が落ちた」
プレミアム付き商品券は多くの自治体が導入しているが、ここまで“不人気”なのは珍しい。市民からは次のような声が上がる。
「1人1口の申し込みでは、1000円しかお得にならない。手間がかかるだけ」
「プレミアム商品券の申し込みを受け付けていること自体、知らなかった。近年の浜松市は情報発信能力が落ちたと感じる。以前と比べて、存在感も薄い」
「アプリが見にくいし、使いにくい。概要を見て申し込もうと思ったが、必要な情報を探すのに時間がかかって申し込むのをやめた」
「物価高騰対策のつもりだろうけど、内容が中途半端。2次販売になったら職員の人件費も増えてしまう」
今回のプレミアム付き商品券は、国からの地方創生臨時交付金を活用した事業のため、規模が大きくない。限られた予算で物価高騰に直面する市民を支援する狙いがあったが、思うような結果につながっていない。
プレミアム付きデジタル商品券の申し込み期間は、11月17日から12月16日まで。飲食店や薬局など、浜松市内にある約7000店舗が対象となる。
(SHIZUOKA Life編集部)